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閃電岩あるいは雷管石(英 fulgurite フルグライト; ラテン語の''fulgur''「雷」から)は、珪砂に落雷したあとにできる、ニンジンに似た形状の天然のガラス管である。ちょうどよい成分の砂が高温に熱せられることで、雷の経路にそった形の石英ガラスを形成する。「雷の化石」とも呼ばれることがある。形成されたガラスはルシャトリエライト〔:en:Lechatelierite〕と呼ばれるが、これは隕石の落下や火山噴火でも生成される。アモルファスなのでミネラロイドに分類される。 管の直径は数センチメートルで、長さは数メートルになる。色は元の砂の成分により黒や褐色から緑・半透明白色のものがある。内面は通常はなめらかか、または細かい泡がある。外側は一般に粗い砂粒で覆われている。外見は木の根に似て、しばしば枝分かれや小さな穴がある。時には閃電岩は岩の表面に形成されることがある(exogenic fulguriteと呼ばれる〔Exogenic fulgurites from Elko County, Nevada: a new class of fulgurite associated with large soil-gravel fulgurite tubes (''Rocks & Minerals'', Sep/Oct 2004, Vol. 79, No. 5.)〕)。 ==発見例== 閃電岩はとても稀少である。ニュージャージー州サウス・アンボイで採取された大きな標本は長さがほぼ9フィート、地表近くで直径3インチ(7.6cm)あり、次第に細くなっていって掘り出された最深部では直径16分の3インチ(5 mm)となっていた。しかし閃電岩はきわめてもろいため全体をそのまま掘り出すことはできず、最大の断片でも長さ6インチ(15.2 cm)でしかない。 「カスケード山脈の避雷針」として知られるシールセン山〔:en:Mount Thielsen〕では、特に山頂点近くの5から10フィートのところで岩表面に茶緑色の閃電岩が形成される。また、五大湖湖岸でも見つかる。 おそらくもっともきれいな標本はフィラデルフィアの自然科学アカデミー〔:en:Academy of Natural Sciences〕に展示されているものだろう。1940年に発見された。 最大のものは、イェール大学ピーボディ自然史博物館に展示されているコネチカット州北部のLake Congamondの湖畔で採取された長さ13フィート(4 m)の標本である。この閃電岩は1950年代から展示されており、2006年5月からは新設の『鉱物・地球・宇宙』ホール〔Hall of Minerals, Earth and Space〕に展示されている。 3m以上ある標本がロンドン自然史博物館に展示されている。断片が50cm以上もある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「閃電岩」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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