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開かずの踏切(あかずのふみきり)は、遮断機が降りた状態が長時間続き通行が困難な踏切の通称。線路が多く交通量が多い踏切や駅に近い場合に開かずの踏切となりやすい。 == 概要 == 国土交通省(旧・運輸省)では、「緊急に対策の検討が必要な踏切」として、「ピーク時の遮断時間が1時間あたり40分以上となる踏切」と定義される「開かずの踏切」と、「1日あたりの踏切自動車交通遮断量が5万台時以上となる踏切」または「1日あたりの踏切自動車交通遮断量と踏切歩行者等交通遮断量の和が5万台時以上かつ1日あたりの踏切歩行者等交通遮断量が2万台人時以上になる踏切」と定義される「ボトルネック踏切」と、「歩道が狭隘な踏切」を挙げている〔国土交通省 道路局 〕。 このうち開かずの踏切は、1999年(平成11年)度に日本全国に約1,000箇所、2007年(平成19年)度に約600箇所あり、その半数にあたる約300箇所は東京都内にあった〔国土交通省 道路局 〕。近年は連続立体交差事業等の進展で開かずの踏切の除却が積極的に進められており、東京都内においては2007年度から2012年(平成24年)10月までに80箇所が除却され、以後も70箇所以上を除却する計画がある〔高架化で急速に消える踏切 、NHK ONLINE@首都圏〕。 大都市圏を走る鉄道路線の朝夕の通勤ラッシュ時には、列車の運行数がきわめて多いため、踏切の遮断時間が長く、特に通過路線が多い踏切では列車の踏切通過が重なり開かずの踏切になりやすい。さらに駅至近の踏切では、停車列車の過走防護のため電車が踏切を通過するかなり前のホーム入線時から遮断機が下りていることが多く、遮断時間がより長くなる。 開かずの踏切では、長い踏切待ち時間が自動車などの渋滞を発生させ通行者のストレスを高める。通行者が僅かな開いている時間で急いで通行するため転倒事故などを誘発するほか、高齢の歩行者や幼児連れの親子などが踏切が開いている間に渡りきれない事態が発生したり、歩行者・自動車が待ち時間を嫌って遮断機が下りているにも関わらず通行を強行して、人身事故・物損事故の要因となっている。踏切待ちによる時間損失を貨幣価値に換算すると年間約1兆5,000億円にも上ると試算されている〔踏切対策のスピードアップ 国土交通省(2015年12月5日閲覧)〕。 開かずの踏切の抜本的な対策は、線路や道路の立体交差化(高架化・地下化)による踏切の除却であり、線路の連続立体交差化事業は国からの補助のもと自治体の負担によって行われる。近年では開かずの踏切の解消が積極的に進められているが、立ち退きや工事騒音や日照権問題などによる住民の反対、財政状況の悪化、地価や資材価格の値上り、既設路線を運行しながらの工事により、事業に莫大なコストと時間がかかる実態は依然として解消されていない。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「開かずの踏切」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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