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離角(りかく)とは、位置天文学において、ある点から見た2つの天体のなす角度である。とりわけ「惑星の離角」と言った場合は、地球の中心から見た太陽と惑星のなす角度(地心真角距離)をさす〔国立天文台 暦計算室『こよみ用語解説』惑星現象 〕。太陽と惑星の黄経の差と説明されることもあるが正しくない(一致しない)。 天体の位置を、基準点を中心とする天球上の経緯度で表した場合、天体1の経度・緯度を とし、天体2の経度・緯度を とすると、天体1と天体2の離角は で表される。この場合の経緯度は、黄経・黄緯でも、赤経・赤緯でも良い。 天体1と天体2の経度が等しい()場合、上式のは緯度の差に等しい。また、天体1と天体2の緯度がともに0度の場合、上式のは経度の差に等しい。すなわち、太陽と惑星の離角が黄経の差と等しいのは、太陽と惑星がともに黄緯0度の場合に限られる。 2つの天体の地心視黄経の差が容易に0度になるのに比べると、離角が0度になるのは極めて稀である。なぜならば、離角が0度の時は視黄経も視黄緯も(あるいは視赤経も視赤緯も)どちらも厳密にピッタリ一致することが必要だからである。例えば、2012年6月6日の金星の日面通過において、金星は太陽との地心視黄経の差が0度になる合を迎えたが、離角の最小値(最小角距離)は約0.153度(約550秒角)でゼロにはならない。 == 最大離角 == ある惑星から見て、それよりも内側に軌道のある惑星(内惑星)は、太陽とその惑星との離角がある一定の値以上にはならない。これを最大離角といい、太陽よりも内惑星が東側にある場合を東方最大離角、西側にある場合を西方最大離角という。ここでいう「東方」「西方」とは、内惑星が太陽に対して相対的に位置する方角であり、地上から観望できる方位とは関係がない。もし東方最大離角の内惑星を眼視で観望するには、太陽が沈んだ後の西の空に残る内惑星を観望することになる。また、内惑星の離角あるいは最大離角は、地上から観望できる高度とも関係がない(離角が大きいほど、太陽から離れているので、より高い高度で観望できる、という点はあるが)。 水星と金星の太陽からの平均距離(それぞれ0.3871 au、0.7233 au)を用いると、地球から見た水星と金星の最大離角はそれぞれ22.8度、46.3度となる。しかし、地球と内惑星の軌道がともに楕円をなし、また互いの公転面が一致していないために、毎サイクルにおける最大離角は同じではなく、毎回異なる。特に水星は軌道の離心率が約0.2と大きいため、近日点と遠日点の距離に大きな隔たりがあり、最大離角の範囲も約18度~28度と広い(すなわち、水星の最大離角の最大値は、約28度である)。金星の最大離角は、約45度~47度の範囲に収まる。 次表に2013年以降の直近の水星と金星の最大離角を掲げる。 外側に軌道のある惑星(外惑星)の離角は理論的には0度~180度の値をとりうる。最大離角という言葉は、内惑星にのみ用いる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「離角」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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