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静水圧平衡(せいすいあつへいこう、)とは、主に流体において重力による収縮と圧力勾配による膨張とが釣り合った状態を指す。日本語では静力学平衡とも呼ばれる。 == 数学的考察 == ある体積を持つ運動していない流体を考えると、ニュートンの運動の法則によりこの流体に働く正味の力は 0 である。すなわち、流体に上向きに働く力は下向きに働く力と大きさが等しくなければならない。 ここで流体を数多くの微小な立方体の体積要素(流体素片)に分割して考える。この一つの体積要素について考えることで、流体全体に何が起こるかを理解することができる。 この流体素片には3つの力が働いている。流体素片の上面(面積 A)に対してより上層にある流体からかかる圧力を Ptop とすると、上面に働く力 Ftop は圧力の定義から次のようになる。 : 同様に、流体素片の下側から押し上げる圧力 Pbottom による力 Fbottom は以下のようになる。 : ここでは鉛直下向きを正の方向にとっているため、右辺に負の符号が付く。 最後に、流体素片自身の重量によって下向きの力が働く。流体の密度を ρ、流体素片の体積を V、重力加速度を g とすると、この力は以下のように書くことができる。 : ここで体積 V は流体素片の上面・下面の面積 A と高さ h の積に書き換えることができる。 : これら3つの力の釣り合いを考えると、流体素片に働く力の合計 Ftotal は以下のようになる。 : ここで流体素片が運動をしていない場合には、この合力は 0 となる。この式を A で割ると、 : または : という式が得られる。ここで Ptop-Pbottom は上下の面にかかる圧力の差分であり、h は流体素片の高さである。ここでこの高さが十分に小さいと仮定すると、この方程式を以下のように微分形で書くことができる。 : 一般に密度は圧力の関数であり、また重力加速度は高さの関数になるため、この方程式は一般的には以下のように表される。 : 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「静水圧平衡」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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