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単項式順序(たんこうしきじゅんじょ、monomial order)は、単項式を順序付けるものであって、いくつかの性質を満たすものである。例えば1変数多項式を記述する場合、昇冪の順または降冪の順に並べるのが通常であるが、多変数の場合はそう単純ではなく、多くの並べ方が考えられる。一般の2変数2次多項式は : と記述されることが多いが、これは単項式順序の一種である次数付き辞書式順序で並べられている。 単項式順序は、多項式の割り算アルゴリズムやグレブナー基底の理論において重要な役割を果たす。用いる単項式順序の種類によって、アルゴリズムの効率や得られる結果には違いが生じ得る。 == 定義 == ''k'' を体とし、多項式環 ''k''…, ''x''''n'' の部分集合 : (N は 0 も含むとする)を考える。''A'' における全順序 ≤ が単項式順序であるとは、次の2条件を満たすことをいう。 # ''u'' ≤ ''v'' ならば、''A'' の任意の元 ''w'' に対して ''uw'' ≤ ''vw'' が成り立つ。 # 整列順序である。すなわち、任意の空でない単項式の集合は ≤ に関して最小元を持つ。 以上の定義では ''A'' においてのみ順序が定められているが、係数のみ異なる単項式は同一視して、係数が 1 とは限らない単項式に拡張して考えるのが通常である。 ''A'' の元は N''n'' の元 (''a''1, …, ''a''''n'') と1対1に対応する。記述の簡略化のため、α = (''a''1, …, ''a''''n'') ∈ N''n'' に対して ''x''α で : を表すものとする。このとき、≤ が単項式順序であるための条件1は次のように記述される。 * α, β ∈ N''n'' が ''x''α ≤ ''x''β を満たすならば、任意の γ ∈ N''n'' に対して ''x''α+γ ≤ ''x''β+γ が成り立つ。 また、条件1が成立するとき、条件2は次の条件で置き換えることもでき、こちらを用いる方が単項式順序であることの判定が容易である場合がある。 * 任意の不定元 ''x''''i'' に対して ''x''''i'' > 1 が成り立つ。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「単項式順序」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Monomial order 」があります。 スポンサード リンク
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