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『007 ムーンレイカー』(ダブルオーセブン ムーンレイカー、''Moonraker'')は、イアン・フレミングの長編小説『007』第3作。また1979年公開、ルイス・ギルバート監督のスパイアクション映画。『007』シリーズ第11作。 == タイトル == 「ムーンレイカー」とは、本来は「水面に写った月(ムーン)を熊手で掻き寄せよう(レイカー)という馬鹿な真似をしたイギリスのウィルトシャー州の人」、または馬鹿者・阿呆者を表すイギリス英語の古典的隠語である(詳細は「ムーンレイカー伝承」を参照)。 イアン・フレミングの原作(1955年)では、イギリスの大陸間弾道ミサイル開発プロジェクトの名称が「ムーンレイカー計画」で、そのロケットエンジンに使う合金精製に不可欠な鉱石を独占的に供給しているのが本作の黒幕ドラックスという設定である。実はドラックスは元ナチス党員ドラッヘで、イギリスに恨みを抱いており、このミサイルにソ連から供給された核弾頭を付けて、北海に向けての試験発射を装いロンドンを核攻撃して焼け野原にすることを目論んでいた。 また映画ではこの「ミサイル攻撃計画」が「スペースシャトルによる毒ガス散布計画」に、「ロンドン殲滅」が「全人類抹殺」に、「現場から潜水艦で脱出」が「周回軌道上で高みの見物」に変更された。しかも肝心のスペースシャトル「ムーンレイカー」がアメリカ製に変更されてしまったため、余計にわかりづらい題名となってしまった(シャーリー・バッシーが歌うテーマソングには「ムーンレイカーのように黄金の夢を、私の愛を探す」という一節がある)。 実は当のフレミング自身がこの『ムーンレイカー』という題名に疑問を持っていたようで、脱稿当初彼が出版社に提示したタイトルは『The Infernal Machine(偽装爆破装置、以下邦題はすべて便宜上の直訳)』『The Inhuman Element(非人間的要素)』『Wide of the Mark(幅の広い指標)』などといった硬いものだった。逆に『The Moonraker Sense(ムーンレイカーの常識)』『The Moonraker Plan(ムーンレイカー計画)』『Bond & The Moonraker(ボンドとムーンレイカー)』『The Moonraker(ザ・ムーンレイカー)』など、ムーンレイカーという語にこだわった対案をいくつも出して再考を促したのは編集者の方で、最終的にフレミングが解き伏せられるかたちで『ムーンレイカー (Moonraker)』に落ちついた〔ただしフレミングは定冠詞 The を取っている。フレミングは本のタイトルに定冠詞を使うのを好まなかったようで、文法上どうしても The が必要な2つのタイトル (The Spy Who Loved Me と The Man With the Golden Gun) を別として、他には一切これを使用していない。〕。 なお、このタイトルがどうかと思ったのはフレミングだけではなかったようで、アメリカで本書の初版が発行された際のタイトルは『Too Hot to Handle(熱すぎて手に負えない)』というものだった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「007 ムーンレイカー」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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