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ブタジエン () は、分子式 C4H6 で表される二重結合を2つ持つ不飽和炭化水素の一つである。単純にブタジエンと言った場合、ほとんどの場合は1,3-ブタジエン (CH2=CH-CH=CH2) を指す。1,3-ブタジエンはもっとも単純な共役ジエンであり、SBR(スチレン・ブタジエンゴム)などの合成ゴム生産における重要な工業中間体である。 もう一方の異性体として集積ジエンの1,2-ブタジエン (CH2=C=CH-CH3) が存在するが、どちらも常温常圧下で無色の気体である。 1,2-ブタジエンは工業的な重要性を持たないため、以下は特に断らない限り1,3-ブタジエンについて詳述する。 == 歴史 == 1863年、フランスの化学者がアミルアルコールの熱分解により炭化水素を単離したと報告したが、当時は構造決定までには至らなかった〔Caventou, E. (1863), '' Annalen der Chemie und Pharmacie'' 127, 93.〕。1886年にヘンリー・アームストロングが石油の熱分解により単離し、この炭化水素が1,3-ブタジエンであると決定された〔Armstrong, H.E. Miller, A.K. (1886). "The decomposition and genesis of hydrocarbons at high temperatures. I. The products of the manufacture of gas from petroleum." ''Journal of the Chemical Society'' 49, 80.〕。1910年にはロシアの化学者セルゲイ・レベデフ (Sergei Vasiljevich Lebedev) が、ブタジエンを重合させゴム状の高分子を合成した。しかしながらこの高分子は天然ゴムに比べると柔らかすぎたため、自動車のタイヤなどに使用することはできなかった。 ブタジエンは第二次世界大戦の少し前に工業利用が行われるようになった。大戦前、大英帝国(イギリス)は天然ゴム生産をコントロールする立場にあり、対戦国に対して天然ゴムの供給制限をかけることが可能な状況であった。しかし1929年にドイツのIG・ファルベン社の社員であったエドゥアルト・チュンカー (Eduard Tschunker) とヴァルター・ボック (Walter Bock) が、自動車のタイヤに利用できる程度の強度を持ったスチレンとブタジエンの共重合体を開発した。この合成法は急速に世界中に広まり、ソビエト連邦とアメリカ合衆国ではエタノールを原料として、ドイツでは石炭由来のアセチレンを用いて合成されるようになった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ブタジエン」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 1,3-Butadiene 」があります。 スポンサード リンク
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