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イソキノリン
イソキノリン (isoquinoline) は、分子式 C9H7N、分子量 129.16で、ベンゼン環とピリジン環が縮合した構造を持つ複素環式芳香族化合物の一種である。キノリンの構造異性体にあたり、その構造を、2-アザナフタレン、2-ベンズアジン と表すこともできる。ピリジン環の 3,4位の結合部位にベンゼン環が縮合していることから ベンゾピリジン とも表される。無色で吸湿性の油状物質で、強い臭いを呈する。広義では、イソキノリン骨格を持つ各種誘導体の化合物群を示す。イソキノリンは天然に存在するパパベリンやモルヒネなどのアルカロイドに含まれる。生体内で、それらのイソキノリン環はチロシンから誘導されている。 == 化学的性質 == 常温のイソキノリンは無色で吸湿性の油状物質で、突き刺すような悪臭を持つ。他の含窒素複素環式化合物によくあるように、純度の低いサンプルは褐色を呈する。低温では板状結晶となり、水への溶解度は低いが、エタノール、アセトン、ジエチルエーテル、二硫化炭素、ほか通常の有機溶媒に容易に溶ける。希酸にも、プロトン化されたイソキノリニウムの形で溶ける。 ピリジン環を有するため、イソキノリンは弱塩基性を示し、pKb の値は 8.6 である。塩化水素のような強酸で処理するとプロトン化され、イソキノリニウム塩(isoquinolinium salt)となる。BF3 のようなルイス酸とは付加体を作る。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「イソキノリン」の詳細全文を読む
英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Isoquinoline 」があります。
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