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東日本大震災によるスポーツへの影響(ひがしにほんだいしんさいによるスポーツへのえいきょう)では、東日本大震災によるスポーツへの影響について記述する。 == 野球 == === 日本プロ野球 === 震災発生当日の3月11日に挙行された日本プロ野球オープン戦4試合のうち、横浜ベイスターズ対東京ヤクルトスワローズ戦(横浜スタジアム)と東北楽天ゴールデンイーグルス対千葉ロッテマリーンズ戦(兵庫県立明石公園第一野球場)がコールドゲームとなった(横浜スタジアムは地震によるもの。明石は楽天の選手家族等の安全確認〔仙台にいるチームスタッフや選手の家族は全員無事であったが、津波で実家を流失したチーム関係者もいたという(2014年3月4日放送CBCラジオ『ドラ魂KING』での山﨑武司(当時楽天所属)の発言より)。〕 のため)。横浜スタジアムでは地震発生後にスタンドの観客をフィールドへ降ろして安全を確保すると共に、周辺の公共交通機関が麻痺していたため復旧まで球場内で待機させた。一方、楽天は3月20日に予定していた中日とのオープン戦を中止し(18,19日に予定していた試合は開催。19日の試合前には楽天の選手達が募金活動を行った)、希望する選手を被災地でもあり本拠地である仙台に帰れるように調整していたが、希望者がいなかったと報道されている〔楽天、希望選手を仙台に帰るように調整 サンスポ 2011年3月24日 〕。しかし、楽天の田中将大投手は4月12日、Twitterでこの報道を否定した。また、当時楽天所属であった山崎武司内野手は選手が仙台に戻る交通手段がなく、逆に仙台にいる選手の家族たちを楽天球団側が手配して東京に移動させたと証言している〔2014年3月4日放送のCBCラジオ『ドラ魂KING』内「連続野球私小説」での山崎自身の発言より。〕。結局、選手達が本拠地仙台に戻ったのは、震災から27日後の4月7日であった。 また、3月12日及び13日に開催予定であったプロ野球オープン戦全試合が中止となった 他、関東地方に本拠地を構えるロッテ・埼玉西武ライオンズ・ヤクルトはその後に地元で予定されていたオープン戦を全て中止した。日本国内で発生した地震によるプロ野球の試合の中止は2008年の岩手・宮城内陸地震以来である〔〔日本国外の地震では2010年2月に起きたチリ地震 (2010年)による津波の警戒で沖縄でのオープン戦が中止になっている 〕。 パシフィック・リーグは周辺で液状化現象が発生したロッテの本拠地QVCマリンフィールドおよび施設が損傷した楽天の本拠地クリネックススタジアム宮城が使用不能状態であったため、開幕を3月25日から4月12日に延期することが早々に発表された。一方、セントラル・リーグは当初3月25日に予定通り開幕すると発表したが、海江田万里経済産業大臣や高木義明文部科学大臣、さらに日本野球機構の監督官庁である文部科学省が東京電力・東北電力管内以外での開催と同管内でのナイター開催自粛などの要請を行い、 さらに日本プロ野球選手会会長の新井貴浩もストライキも辞さない構えで延期の再考などを求めたため、 セ・リーグは結局2度にわたって開幕を延期し、最終的には4月12日にセ・パ同時に開幕となった。これに伴い、当初3月25日~4月11日に予定されていた試合は全て9月20日以降に組み込まれ、それに合わせてクライマックスシリーズが10月29日にセ・パ同時に開幕となり、日本シリーズも11月12日から開幕となった。これにより、特別に10月の月間MVPが設定されている。また、節電のために公式戦に限って延長戦の規定に「試合開始から3時間30分を超えて9回を超える新しいイニングに入らない」という特別ルールを設けることになった〔このルールはポストシーズン(クライマックスシリーズや日本シリーズ)の試合では設けられていない〕。このルールは電力事情を理由にも継続されることになった〔朝日新聞 2012年1月25日〕 が、引き分け試合がこのルールで多かったことや、試合時間短縮に直接的につながらなかったとして、については撤廃された。 開幕からゴールデンウィークまでの試合日程について、仙台市(楽天)と関東地方(5球団)に本拠を置く各球団は下記の変更を行った。 *東北楽天ゴールデンイーグルス - 4月中の主催試合のうち、4月15日からのオリックス・バファローズとの3連戦を阪神甲子園球場(甲子園でのパ・リーグの主催試合開催は初めて)、4月22日からの北海道日本ハムファイターズとの3連戦をほっともっとフィールド神戸で代替開催。仮復旧工事の終了に伴い、4月29日のオリックス戦からKスタ宮城を使用。 *千葉ロッテマリーンズ - 5月1日までにQVCマリンフィールドで挙行される主催12試合を全て13:00開始のデーゲームに変更。 *埼玉西武ライオンズ - 4月中の西武ドームでの主催試合を自粛。開幕3連戦を対戦相手の日本ハムの主催試合として札幌ドームで、4月26日からの楽天3連戦は28日予定の3試合目を順延した上で2連戦として滋賀県の皇子山球場で代替開催。5月3日のロッテ戦から西武ドームを使用。 *読売ジャイアンツ - 4月中の東京ドームでの主催試合を自粛。4月15日からの広島東洋カープとの3連戦を広島主催としてマツダスタジアムで代替開催〔4月12日の開幕戦は宇部市野球場で行われているが、これは震災前からこの日の開催が決まっており、これ以前の試合が延期になったことによる影響である 〕。4月22日からの中日ドラゴンズとの3連戦は10月14日~16日に順延。5月3日の阪神タイガース戦から東京ドームを使用。 *東京ヤクルトスワローズ - 4月中に明治神宮野球場で挙行される主催9試合のうち6試合をデーゲーム開催に変更。4月26日からの巨人3連戦は静岡県草薙総合運動場硬式野球場で代替開催。 *横浜ベイスターズ - 5月1日までに横浜スタジアムで挙行される主催9試合を全て13:00開始のデーゲームに変更。これに伴って4月29日の巨人戦が移動日なしでかつ13:00開始のデーゲームとなったため、前日28日のナゴヤドームでの中日とのナイターが横浜への移動を考慮して17:00開始に変更。また、5月6日の横浜スタジアムの阪神戦も節電のため17:00開始に変更。 なお、利用再開に際し西武ドームと東京ドームはフィールド内と球場内各施設の照明を減灯、スコアボードのマルチビジョンの使用を控えるなどの節電を実施。東京ドームはさらに冷房の設定温度の引き上げと自家発電装置の使用による外部からの電力供給の削減を行った。その後、全国各地の原子力発電所の運転停止で東北・関東以外の地域でも電力供給の問題が浮上したため、結局12球団全ての本拠地で照明の減灯やドーム球場での夏の冷房設定温度の引き上げなどの節電を行うこととなった。 この他、5月10日に郡山総合運動場開成山野球場で予定されていたパ・リーグ公式戦の楽天対日本ハムは、球場自体が避難所並びに災害復旧本部として使用されていたため、仮復旧したKスタ宮城での開催に振り替えられた。また6月29日に宇都宮清原球場で予定されていたセ・リーグ公式戦・巨人対ヤクルト1試合は同球場の設備の一部が損壊し、数か月にわたる復旧工事が必要となったために開催が中止となり、6月28日に同カードが開催される郡山総合運動場開成山野球場(この時点では利用が再開されていた)での試合に振り替えられた。 また、2011年のオールスターゲームは当初、第1戦をナゴヤドーム、第2戦をQVCマリンフィールド、第3戦を東京ドームで行うはずだったが、復興支援のため第3戦の開催球場をクリネックススタジアム宮城に変更した。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「東日本大震災によるスポーツへの影響」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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