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23分間の奇跡[にじゅうさんぷんかんのきせき]
『23分間の奇跡』(にじゅうさんぷんかんのきせき、原題:『The Children's Story』)は、ジェームズ・クラベルの短編小説。1963年に書かれ、1981年に出版された。翻訳は青島幸男。 == 解説 == 戦争に敗れ、占領されたどこかの国のある学校の教室に、新任の教師がやってくる。教師は若い女であり、着ている服、靴、さらには瞳までもが同じ色をしていた。彼女は教室にいる子供たちに授業を施す。物語は午前9時に始まり、23分後に終わる。その23分間での出来事を描いている。初めは疑問と不審を抱いていた生徒たちが、わずか23分間で、暴力も脅迫もなく洗脳され、考えが大きく変わってしまう過程が描かれている。なお、この物語の舞台となる国の政治や教育がどのようなものなのか、海の向こうからやってきた占領者とどう対立していたのかという背景については一切書かれておらず、この新任の教師の名前も作中では一切明かされることはない。 この作品の翻訳者である青島は、訳者あとがきの中で、「児童書の形態は取っているが、それは1つの擬態であり、実は大人たちのための問題提起の書である…(中略)・・・子どもたちの集団心理というものが、教職に当たるものの手によっていかに簡単に変わってしまうかというサンプルを提示し、教育問題を改めて考えさせるよう、問題を提起している」と述べている〔『23分間の奇跡』訳者あとがき88ページ(集英社)〕。 自由とは何か、教育とは何か、公平とは何か、読者1人1人に問題を提起する物語である。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「23分間の奇跡」の詳細全文を読む
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