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30メートル望遠鏡 : ウィキペディア日本語版
30メートル望遠鏡[30めーとるぼうえんきょう]

30メートル望遠鏡〔(さんじゅうメートルぼうえんきょう)は、アメリカカナダ中国インド日本の5か国共同でハワイ島マウナケア山頂に建設中の超大型光学赤外線望遠鏡である。略称TMT ()。その名の通り有効口径が30メートルの巨大な望遠鏡となる。
== 性能 ==
アメリカの巨大マゼラン望遠鏡 (GMT)と同じく、宇宙望遠鏡との連携観測を行うことを主目的とする。主鏡は492枚の六角形の鏡を組み合わせた複合鏡。合成主鏡有効径は30メートルとなる。簡単に考えると、W・M・ケック天文台の望遠鏡を約3倍したのとほぼ同等である。望遠鏡自体の形などは非常にケック望遠鏡に似ている。日本のガラスメーカーが開発したゼロ膨張ガラスを採用した492枚の鏡一枚一枚をコンピューター制御し1枚の大鏡と同等の働きをさせるには非常に高度な技術が必要だが、2006年6月にTMTの詳細設計が審査を通過、開発に必要な予算が下りた。観測装置は、初期には可視光の多天体分光器WFOS、近赤外線の面分光器IRIS、近赤外線の多天体分光器IRMSが取り付けられる予定である。IRISとIRMSには補償光学装置を備える。観測波長は、近・中間赤外線であり、初期の宇宙、原始星、遠方銀河ブラックホール褐色矮星分子雲などの詳細が観測される。
北半球の天体全部と南半球の天体の8割を観測できる。日本がマウナケア山頂においた「すばる望遠鏡」(直径8.2m)よりも集光能力は13倍、解像度は4倍、地球と太陽の距離の約200億倍離れた惑星を判別できる〔。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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