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45型駆逐艦[45がたくちくかん]
45型駆逐艦(45がたくちくかん、)は、イギリス海軍のミサイル駆逐艦。1番艦の名前からデアリング級駆逐艦()、6隻の姉妹艦全ての名前がDで始まる点からD級防空駆逐艦()とも呼ばれる。就役から30年間にわたってイギリス海軍の防空能力の中核を占めるものと期待されている。 == 来歴 == 1980年代後半、NATO加盟8カ国の海軍は、NFR-90(NATO Frigate Replacement for 1990s)構想を開始した。これは、各国海軍が保有する1960年代型水上戦闘艦の老朽化が進んでいたことから、これらの代替艦として、NATOで共通のフリゲートを設計・採用し、50隻以上におよぶ大量建造を行なうことによって、相互運用性を向上させ、またコストを削減しようというものであった。イギリス海軍も、42型駆逐艦の更新を狙ってこの計画に加わっており、10隻程度の建造を予定していた。しかし、NFR-90計画は事前調整から難航しており、また、他国との運用要求の差異から、イギリス海軍はNFR-90計画艦では42型駆逐艦の代替には不適であると判断、1989年に計画より脱退した。その後もNFR-90計画は多くの困難に直面し、1990年代初頭には空中分解している。 1989年にNFR-90計画から脱退した後、イギリスは独自に次期防空艦の開発を進めていた。NFR-90計画の崩壊後、フランスもやはりシュフラン級駆逐艦の後継となる防空艦を模索していたことから、90年には、英仏将来フリゲート(A3F: Anglo-French Future Frigate)計画が開始された。A3F計画は数度の危機に曝されたものの、92年にはイタリアも加わったホライズン計画として具体的な作業が開始された。ホライズン計画では、独自の艦対空ミサイルを採用した対空武器システムとしてのPAAMSを共同開発し、これを共通設計の船体に搭載することとしていたが、細部の武装については各国が独自のものを搭載する計画であった。しかし、艦隊防空と個艦防空のバランスについてフランス・イタリアとイギリスの意見が対立し、また航続距離の要求の差異から船体設計でも意見統一に失敗したことなどによって計画は遅延し、ホライズン計画艦が42型駆逐艦の更新に間に合わなくなる危険が生じたことから、1999年、イギリスはホライズン計画より脱退した。 その一方、PAAMSの開発には続けて参加しており、イギリスは、PAAMSを中核とした独自の防空艦の開発を決定した。これによって開発されたのが本型である。当初は12隻が計画され、初期型として6隻の建造が決定されていたが、建造費の高騰と予算削減、ネットワーク能力の強化の目途がついたことなどにより、2004年に計画は8隻に縮小され、2008年にはさらに6隻に削減された。常時5隻を就役させておくという当初の計画は変更されていないが、国防省では困難視する意見もある。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「45型駆逐艦」の詳細全文を読む
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