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7Cコンパスモデル : ウィキペディア日本語版
7Cs COMPASS MODEL[ななしー こんぱすもでる]
7Cs COMPASS MODEL(ナナシー・コンパスモデル)は、共に生きる「共生マーケティング」のフレームワークの一つで、マーケティングミックス〔Neil H. Borden and Martin V. Marshall,(1959), "Advertising Management--Text and Cases," revised edition, Richard D. Irwin, Inc., pp.23-24.〕〔E.Jerome McCarthy(1960)"Basic Marketing,"Richard D.Irwin,Inc.〕
要因を7つのCとコンパスのNWSEで説明するというもの。7Cs COMPASS MODEL はウィキペディア他言語版(英、独、仏、西、中、韓、アラビア語、ハンガリー語、チェコ語)でも「マーケティングミックス(w:Marketing mix)」の中で3番目のモデルとして掲載されている〔胡暁云他訳(2005年)「广告理論与戦略」(第十三版)中国語版、北京大学出版社、清水公一著、p.62-79.ISBN7-301-08666-0〕〔清水公一(1998年)『ビジュアル-広告の基本』日経文庫、朝鮮語版(1998年)ISBN 89-956207-1-4.〕。今日、アメリカ、中国、韓国、台湾でもを紹介した書物が読まれ、関心を持たれている〔胡暁云、張健康著(2007年)「現代広告学」中国版、浙江大学出版社、p.353、ISBN978-7-308-05219-1.〕〔劉宗其、劉光雄訳(2001年)「廣告理論與戦略」第九版(台湾版)、亞太出版社,清水公一著1,p.86-102.ISBN 957-8264-65-8.〕〔黄振家、張永慧訳(2008)「広告理論與戦略」第14版(台湾版)、亞太出版社,清水公一著、p.82-102、ISBN 978-986-7809-47-6.〕。日本でもある菓子メーカーの副会長は講演で、これからは4Pよりもこのモデルの中心を成す4C(、、、)が重要であると言っている〔日経広告研究所(2006年)「広告に携わる人の総合講座、平成18年版」、日本経済新聞社、P.307-321。「菓子メーカーの副社長がこれからは4Pよりも4Cが重要と言っている」〕。アメリカではブライアン・ソリスがこのモデルを引用紹介している〔ブライアン・ソリス(2011) 「」John Wiley & Sons, Inc.pp.201-202.〕。発想の出発点は1972年度の早稲田大学の修士論文〔清水公一「広告媒体モデルにおける露出処理の開発」1972年度早稲田大学商学研究科修士論文。〕に書かれたマーケティングミックスの4Cである。その後7Cに発展し、1979年に日本商業学会で、また、1981年に日経広告研究所報80号に発表された〔清水公一(1981)「コ・マーケティングにおける広告、CI等の位置づけ」、『日経広告研究所報』VOL80、第15巻第5号、日経広告研究所、16-23ページ。〕。提唱された当時は高度成長時代であり、関心を持つ人は少なかったが、共生時代の今日になって急浮上してきた。
== 概要 ==
経済の低成長時代においては、売上げと利益を最優先するのではなく7つのCとコンパスの針が示す4方位(NWSE)で始まるキーワードを遂行することで「信頼」を得れば利益は後からついてくるという経営哲学に基づいたマーケティング・モデルである。このモデルは4重の同心円からなり、中心に企業があり、2番目の円が4等分され4Cが配置されている。その外側に消費者、一番外側に外部環境がある。そして、消費者と外部環境にはそれぞれコンパスの針が4方位を指し、針の先にN,W,S,Eと表示してある。

7Cs COMPASS MODEL (図参照 Courtesy: © Koichi Shimizu)


*第1C:同心円の中心には、マーケティング活動の当事者としてのCorporation(企業、団体)があり、C-O-Sつまり、w:Competitor競合他社)、w:Organization組織)、w:Stakeholder株主や愛顧顧客といった利害関係者)を踏まえて共生マーケティングを遂行する。企業目標は信頼利益に優先させ、共生競争を調和させること。
*第2C~第5C(4C):その外周には4等分されたマーケティングミックス4Cがある。
 *w:Commodity商品:ラテン語で「共に便利なもの」の意)造って売り出すというw:Product outではなく、消費者から出発するw:outside in型商品をつくる。コモディティ化が避けて通れないのなら、このことを念頭に置き、はじめからコモディティをつくればよいとする。
 *w:Cost(トータルマーケティングコスト)値段(w:Price)だけでは狭い。広く地球環境を考慮した社会的コスト、生産コスト、販売コスト、買い物コスト、使用コストを含む。
 *w:Channel流通経路)場所(w:place)より、運河(w:canal)から来たチャネルのほうが、メーカー小売のダイナミックな流れを表している。ネットとリアルの融合もチャネルなら説明できる。
 *w:Communicationコミュニケーションマーケティング・コミュニケーション)広告のホリスティック・アプローチから見ても「広告はコミュニケーション」というのが広告の立場。]]コミュニケーション]]であればIMCマーケティングミックスに位置づけることができる。マーケティングの立場で使っている4Pw:Promotionでは「売らんかな」の強い方向性を感じて、狭いように思う。
*第6C:その外側にw:Consumer消費者生活者)が企業活動を見張る形で存在し、その外側には企業にとって統制不可能な第7のC、w:Circumstances(外部環境)がある。これには4方位を示すコンパスの針N.W.S.Eで始まるキーワードが考慮要件を示している。消費者へのコンパスは、
 *N=w:Needs(必要性)人々の生活に無くてはならないもの(コトラー)
 *W=w:Wants欲求)文化を背景として、個人が欲しいと思っているもの(コトラー)
 *S=w:Security安全性)安全な商品を、安全に造って、安全に使ってもらうようにしなければならない。特に偽装問題のある食品業界や欠陥部品の出る自動車業界では必要。マズローのニーズの第2段階もsafetyである。
 *E=w:Education消費者教育情報提供)企業消費者の商品知識の差つまり情報の非対称性の縮小のために必要。
*第7C:外部環境のコンパス、NWSEは、
 *N=:National and w:International(国の政治的・法律的・倫理的環境および国際環境)
 *W=w:Weather気象自然環境自然災害の多い今日ではウェザーマーケティングは必須。
 *S=w:Social and w:Cultural(社会福祉および文化的環境)宗教ソーシャルメディア
 *E=w:Economic経済環境)アベノミクス円安
であり、これらを十分踏まえてマーケティングを遂行すると成功するというもの。
7Cs COMPASS MODELは、"con,com,co"つまり「共に」で始まるキーワードで組み立てられており、これら7つのCを足すと、「信頼w:Confidence)」が得られ、成功するというもので、これは企業の社会的責任(CSR)や顧客満足(CS)を重視する共生マーケティングのチェックリストとして今日利用できる。このモデルの中心となる4C理論は、このモデルの20年後にノースカロライナ大学のロバート・ローターボーン(1993)〔Don E. Schullz, Stanley I. Tannenbaum, Robert F. Lauterborn(1993)“Integrated Marketing Communications,”NTC Business Books, a division of NTC Publishing Group.〕も、IMCマーケティングミックスに位置づけるために別の形であるが提唱している。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「7Cs COMPASS MODEL」の詳細全文を読む



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