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88式鉄帽(はちはちしきてつぼう)は、自衛隊や海上保安庁、警察で使用されている戦闘用ヘルメットである。 繊維強化プラスチック(FRP)製であり、名称に反して鉄製ではないが、自衛隊では慣習上「戦闘用ヘルメット」全般を「鉄帽」と呼称している。 平成25年度予算より改良型の88式鉄帽2型の調達が開始されている。 == 概要 == 1988年に「66式鉄帽」の後継品〔当初は66式の後継として単体で開発された装備であるが、後から戦闘装着セット構成品に組み入れられた。そのため、戦闘装着セットが配備されない部隊でも換装されている事がある〕として開発・採用された〔技術研究本部50年史 P56-57 〕。1978年より技術研究本部での部内研究が開始され、1982年より試作が行われている〔。1988年1月に制式化された。 耐弾繊維の複合素材で、防護性能は公開されていないが、66式に比べ、向上したとされており〔、開発中には模擬破片弾に対する耐弾性能試験や155mmりゅう弾による静爆試験などが実施され、主要な性能が確認されている〔。諸外国で使用されている軍用ヘルメット同様、小銃弾の阻止は不可能と思われる。 66式に比べて軽量化されたとはいえ、それなりの重量があるため、軽作業や演習以外での車両操縦、平時の警衛などの比較的安全な業務にあたっては、簡易保護帽として後述の中帽Ⅱ型を着用することが多い〔鉄帽と中帽の使い分けについては、基本的には部隊で定めた服装規定などに従うが、一般訓練や災害派遣などにおいては、現場の状況や任務の内容等を勘案して部隊指揮官の判断で統制されることもある。特に演習場整備においては草刈りや道路整備は中帽を使用するが、弾着地整備では鉄帽を使用する、など〕。災害派遣においても中帽が使用される場合が多いが、2014年の御嶽山噴火の際には噴石対策として88式鉄帽が使用された。 他に66式からの改善点は、64式7.62mm小銃の照準時における照門との干渉の回避などが挙げられる。66式と同様、交戦訓練装置の受光器を鉄帽覆いやヘッドバンドという形で装着できるほか、通信機の滞頭式送受器および空中線素子を装着できる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「88式鉄帽」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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