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BV式ガスガン(BVしきガスガン)とは、80年代に考案されたフルオートメカニズムを使用したエアソフトガンである。 BVの語源は、「Bullet Valve(弾丸がバルブの役割をする)」や「Barrel Vibration(銃身が振動する)」など諸説ある。 ==概要== 史上初のBV式ガスガンは85年に発売されたJACバトルマスター(BM-I) である。翌年、耐久性等の見直しを行ったJACスターリング (BM-II) が発売され、BV式の人気は急上昇する。 この時代はホップアップシステムが開発されていなかったため、飛距離を伸ばすためにパワーを上げて対処することが多かった。BV式ガスガンは圧力に比例してパワーが上昇するという特性を持つため、ユーザーの支持を得た。そうして後にハイパワー時代、暗黒時代と呼ばれた80年代末期のサバイバルゲームの中心的役割を担った。 BV式ガスガンに3点バーストを初めて導入したのがアサヒFNCで、銃身の前後を機械的に計測しトリガースイッチを切るシステムが考案され、ガス消費の面でもやや燃費が向上した。その後、3点バースト機能はJACのMP5やM16A2にも搭載された。アサヒFNCには実銃には存在しない2点バースト機能が存在した。 1990年代に入り電動ガンが東京マルイから発売されると、エアタンクやコンプレッサー等、銃以外の装備を多く持たなくてはならず、それでいて命中精度と燃費に難のあるBV式ガスガンはユーザーの支持を失い、電動ガンに主力の座を譲り渡すことになる。 同時にバブル崩壊も重なって、JACをはじめとするBV式を製造していたメーカーが相次いでエアソフトガン業界から撤退していった。 また、ホップアップ機構が一般的に使用されるようになり低いパワーでも飛距離を得られるようになると、ゲームの安全のために雑誌が提唱した1Jルールが瞬く間に広がった。 それによって皮肉にも「圧力に比例してパワーが上昇する」というBV式の特性がデメリットに変わることとなった。圧力によっては発射エネルギーが1Jを超えてしまうものもあるBV式ガスガンは、周囲から疑惑の目で見られることも少なくなかった。 そして2006年に施行された改正銃刀法によって、今ではほとんどのBV式ガスガンがリミッターやリリーフバルブといった部品を組み込まない限り所持不可能となっている。 しかし、BV式ガスガンは完全に絶滅した訳ではない。そのユニットのシンプルさや堅牢さ、独特の発射音などを好む愛好者が現在でも存在している。近年では、2007年4月にM&G社からどんなに高い気圧のパワーソースを接続しても0.989Jを超えないBV式M4A1が発売された。なお、BV式はギアやハンマーはおろかピストンやシリンダーさえ持たない特殊な構造であり、かつ銃口からのみエアが放出されるために消音性能が極めて高い。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「BV式ガスガン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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