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CMバンクシステムは、テレビコマーシャル等のコマーシャルを、バンク(銀行)のようにためておき、スケジュールにそって送出するための設備である。 == CMバンク以前 == 1960年代のテレビCMは、映画の技術を用いたフィルム編集やテロップなどの静止画素材により制作されていた。当時のVTRやビデオ編集機器は極めて高価であり、また一部の製品を除き複雑な編集を行う性能が不足していたからである。 出来上がったCMは各素材(1本1本のCM)のフィルムとして放送局に納入され、放送局ではこのマスターフィルムから放送用のコピーを複数作成して管理していた。 営業部門がCM放送順を決めると、送出部門ではその順番にしたがって一日分のCMフィルムを必要放送回数分揃えると、それをスプライシングテープを用いて一本の長いフィルムに繋げ、それをテレシネ装置(フィルムからビデオ信号に変換するための装置)に装填する。番組の進行に伴いCM枠の送出時刻が来ると送出担当の操作(後には自動番組送出システムによる制御)により、一枠ごとにCMフィルムが再生されて放送が行われた。 フィルムを一本にまとめることから、この作業のことを「CM一本化」あるいは単に「一本化」と称した。 この作業にはたいへんな手間と時間がかかることから、各局ともおおむね放送3日前を素材納入の締め切りとし、その間(3〜2日)で放送日1日分の一本化作業を行っていた。 一日の放送が終わると3日後以降の放送のために、一本化したフィルムを再び素材ごとに切り離して素材管理庫に返却し、次の一本化を行うという作業を毎日繰り返していた。時にはフィルムが劣化してノイズが乗ったり、送出中のフィルムが切れてCMの放送事故が発生することもあった。 大事件が起こると特別番組が編成されたりして予定した番組やCMの送出予定は変更を余儀なくされる。そのような場合の現場の作業は困難を極めたという。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「CMバンクシステム」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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