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数学では、ホモロジー代数の Ext函手(Ext functors)は、Hom函手の導来函手である。Ext函手は、最初代数幾何学で使われ、その後は数学の多くの分野で共通して使われている。名称の "Ext" は、函手とアーベル圏での拡大(Extension)との関係からきている。 == 定義と計算 == ''R'' を環とし、Mod''R'' を ''R'' の上の加群の圏とする。''B'' を Mod''R'' の対象とし、Mod''R'' の固定した対象 ''A'' に対し ''T''(''B'') = Hom''R''(''A'',''B'') とする。これは左完全函手であるので、右導来函手 ''RnT'' を持っている。Ext函手は、 : により定義される。これは入射分解〔injectiveは、「単射的」「移入的」とも呼ばれる。〕 : を適当にとり、 : を計算することにより得ることができる。従って、(''R''''n''''T'')(''B'') はこの複体のホモロジーである。Hom''R''(''A'',''B'') は複体から除外されることに注意する。 もうひとつの別な定義は、函手 ''G''(''A'')=Hom''R''(''A'',''B'') を使って定義される。固定された加群 ''B'' に対し、これは(contravariant)左完全函手であり、よって、右導来函手 ''RnG'' を持ち、 : を定義することができる。 Ext函手は、適当な射影分解 : を選択し、双対な計算 : を実行することによっても得られる。このとき、(''RnG'')(''A'') はこの複体のホモロジーである。再び、Hom''R''(''A'',''B'') が複体から除外されることに注意する。 これらの 2つの構成は、同型となることが分かり、よって両方とも Ext函手の計算に使うことができる。 == 加群の拡大 == 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「Ext函手」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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