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都市鉱山[としこうざん]
都市鉱山(としこうざん、)とは、都市でゴミとして大量に廃棄される家電製品などの中に存在する有用な資源(レアメタルなど)を鉱山に見立てたものである。そこから資源を再生し、有効活用しようというリサイクルの一環となる。地上資源の一つでもある。 1980年代、東北大学選鉱製錬研究所の南條道夫教授らが提唱したのが最初である〔南條道夫「都市鉱山開発--包括的資源観によるリサイクルシステムの位置付け」『東北大學選鑛製錬研究所彙報』第43巻、第2号、1988年、239-251頁。〕〔「「都市鉱山」を活用する発送と技術:携帯電話やパソコンを資源化するには」『NIMS NOW』第8巻、第5号、2008年5月、2-5頁 - PDFファイル 、2009年11月2日アクセス。〕。その後、東北大学多元物質科学研究所の中村崇教授らによって、都市鉱山開発のための人工鉱床計画などの構想も生まれた〔白鳥寿一、中村 崇「人工鉱床構想 -Reserve to Stock の考え方とその運用に関する提案-」『資源と素材』第122巻、2006年、325-329頁 - PDFファイル 、2009年11月2日アクセス。〕。近年の産業界では、レアメタル価格の暴騰などにより、廃棄された携帯電話やパソコンの部品から希少資源を回収するなどの対策が進められており、都市鉱山という概念が再評価されている。 ==日本の都市鉱山==
都市鉱山という観点から見ると、日本は世界有数の資源大国である。独立行政法人物質・材料研究機構が2008年1月11日に発表した数字によると、日本の都市鉱山に存在する金の総量は6,800トンで、これは全世界の現有埋蔵量の約16%にあたる。銀は60,000トンで、これは世界の埋蔵量の22%にもおよぶ。同様にインジウムは世界の61%、錫は11%、タンタルは10%と、日本の都市鉱山には全世界埋蔵量の一割を超える金属が多数存在する〔わが国の都市鉱山は世界有数の資源国に匹敵 〕。 なおテレビ朝日の番組によると、富山高等専門学校准教授が廃棄パソコン100台分の金メッキ端子から2gの金を採取したのことである〔『ANNスーパーJチャンネル』、2011年12月2日愛媛朝日テレビ放映分〕。 都市鉱山からの金属回収を進めるため、日本は2013年4月に小型家電リサイクル法を施行している。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「都市鉱山」の詳細全文を読む
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