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GIグラス(GI glasses)は、アメリカ軍が官給品として支給する眼鏡の通称である。標準処方眼鏡(Regulation Prescription Glasses, RPG)という制式名称で呼ばれていたこともあるが、RPGをもじった発情防止眼鏡(Rut Prevention Glasses)という俗称もある。また、避妊制御眼鏡(Birth Control Glasses, BCG)の俗称も広く知られる。こうした俗称は、一般にGIグラスが格好の悪い眼鏡と認識されていたことに基づく。 ==歴史== 最初のGIグラスは第二次世界大戦中にガスマスクの装着に支障がない形状の眼鏡として開発された。これはニッケル合金製のワイヤーリム、ケーブル式のつる、P3型と呼ばれる丸型レンズを備えていた。全体的な形状は先立ってイギリス軍で採用されていたパントー型(Panto)と呼ばれる眼鏡に改良を加えたものだった。 第二次世界大戦後、フレームの材質がニッケル合金からアセチルセルロースに変更される。当初、フレームの色は灰色だったが、1968年以降は黒色に改められた。ただし、在庫として残されていた灰色フレームは以後も並行して支給された。 1970年代後半、レンズ形状がS9型と呼ばれるものに改められた。S9型への更新後もしばらくは黒色フレームが支給されていたが、間もなくして茶色フレームに更新された。2012年、茶色フレームが廃止されると共に、男女兼用のモデルとして5A型と呼ばれるレンズ形状と新型の黒色フレームが採用された。この5A型はRochester Opticalによって設計されたもので、同社はR-5Aフレームの独占生産を行っている。 GIグラスは新兵訓練または士官候補生学校での教育期間中に官給品として支給される。新兵訓練中には、GIグラスの支給が行われるまで市販品の眼鏡を着用することが認められるが、コンタクトレンズの着用は禁止されている。なお、訓練終了後には地味なデザインであればその他の眼鏡やコンタクトレンズを着用することも認められる。軍は眼鏡着用者の為に毎年代替品の支給を行っており、この際にレンズ形状や色について多少の注文を行うことが認められている。また、この際に度入りのガスマスクや防弾眼鏡などの支給を求めることもできる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「GIグラス」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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