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K3曲面[けい3きょくめん]
数学では、K3曲面(K3 surface)とは、不正則数(irregularity)がゼロで、自明な標準バンドルを持っているという複素解析的、もしくは代数的な滑らかな最小完備曲面を言う。 エンリケス・小平の曲面の分類では、それらは小平次元がゼロの曲面の 4つのクラスのうちの一つである。 K3曲面は、複素トーラスとともに 2次元のカラビ・ヤウ多様体である。ほとんどの複素K3曲面は代数的ではない。このことは、K3曲面を多項式により定義される曲面として射影空間へ埋め込むことができないことを意味する。André は、これらに 3人の代数幾何学者の名前、エルンスト・クンマー(Ernst Kummer)、(Erich Kähler)、小平邦彦(Kunihiko Kodaira)にちなむと同時に、(当時は未踏の山であった)カシミールの山であるK2にちなみK3曲面と名付けた。
==定義== K3曲面を特徴づけることに使うことのできる多くの同値な性質がある。完備で滑らかな自明な標準バンドルを持つ曲面は、K3曲面と複素トーラス(もしくはアーベル多様体)であるので、K3曲面を定義するために複素トーラスを除外する条件を入れることができる。曲面が単連結であるという条件が良く使われる。 定義にはいくつかの変形があり、射影曲面に限定したり、(Du Val singularities)〔デュヴァル特異点は、単純曲面特異点、クライン特異点、有理二重点とも呼ばれ、平面上の二重分岐被覆上の複素曲面の孤立特異点であり、滑らかな有理曲線のツリーを特異点と置き換えることで極小モデルを得ることができるような特異点のことを言う。〕を持つことを許す定義もある。
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