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モッシャー法[もっしゃーほう] モッシャー法(モッシャーほう、Mosher's method)とは、1973年にハリー・モッシャー (Harry S. Mosher) らによって報告された、光学活性な二級アルコールや一級アミンの絶対立体配置の決定法である。構造決定の精度はあまり高くなかったため、現在では徳島大学薬学部の楠見武徳らにより改良された新モッシャー法が用いられている。 ==概要== 基本的な原理としては、化合物にキラル補助剤のα-メトキシ-α-(トリフルオロメチル)フェニル酢酸 (α-Methoxy-α-(trifluoromethyl)phenylacetic acid, MTPA) を作用させてジアステレオマーとし、芳香環の磁気異方性効果による化学シフトの変化から、絶対立体構造を決定する方法である。 X線回折法や円偏光二色性法などの他の絶対立体構造決定法と比較した際の利点として、結晶化が不要な事や、一般に普及しているNMR装置が利用可能である点が挙げられる。一方欠点として、立体障害の大きい化合物においては空間的な障害により必要な構造がとれない事により、構造の帰属に矛盾をきたす場合があることが挙げられる。 また感度の良い19F NMRを用いることで、二つのジアステレオマー間の、MTPA側のCF3のピーク強度の比から、化合物のエナンチオマー過剰率(ee)を決定することも可能である。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「モッシャー法」の詳細全文を読む
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