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S型貨物船[えすかたかもつせん]
本項でのS型貨物船とは、日本郵船が運航した貨物船のクラスの一つで、1938年(昭和13年)から1941年(昭和16年)の間に三菱長崎造船所と三菱重工業横浜船渠で7隻が建造された。N型貨物船、A型貨物船に続く日本郵船における高速ディーゼル貨物船の第三世代のクラスとして建造され、一部は優秀船舶建造助成施設の適用を受けた。世界一周航路などに就航する予定となっていたが第二次世界大戦勃発により果たせず、一部の船は商業航海の機会を得られなかった。太平洋戦争では全船が日本海軍と日本陸軍に徴傭され、すべて戦没した。 本項では、主に建造までの背景や特徴などについて説明し、船歴については略歴の形で一覧としてまとめている。単独項目として作成されている船に関しては、そちらも参照されたい。 ==建造までの背景== ニューヨーク航路向けのN型貨物船を6隻、欧州航路向けのA型貨物船を5隻建造した日本郵船では、かねてから東西両周りの世界一周航路を計画していた〔#日本郵船株式会社百年史 p.331〕。そこに、海外の船会社との競争のためにその基盤をさらに固める必要性と、ニューヨークおよび欧州各航路向け貨物船のさらなる刷新を狙う意図が組み合わさり、A型貨物船の改良型7隻の建造を計画した〔。これがS型貨物船である。日本郵船では、N型、A型とS型合わせて18隻で運営する世界一周航路の開設計画を飛躍の第1期に位置付けており〔、おそらくは続く計画もあったであろうが、整備途上で第二次世界大戦が勃発し、第1期の計画すら実現を見なかった〔。建造に際しては、「佐渡丸」と「佐倉丸」が優秀船舶建造助成施設の適用を受けて建造されたが、このうち「佐倉丸」は近海郵船の名義で建造された〔#長澤〕。N型、A型と同様に、船名の頭文字は、すべて「S」からはじまる地名に統一されている。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「S型貨物船」の詳細全文を読む
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