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WMAPコールドスポット()または CMBコールドスポット()は、マイクロ波で観測した場合に宇宙マイクロ波背景放射 (CMB; cosmic microwave background radiation)の推定される特徴と比較して異常に冷たく大きな宇宙の一領域である。アメリカ合衆国の宇宙探査体、WMAP(Wilkinson Microwave Anisotropy Probe: ウィルキンソン・マイクロ波異方性探査機)の長期にわたる観測データを解析する過程で発見された。 ==概要== 典型的なCMBの温度ゆらぎの割合は、10-5のオーダーであるが、コールドスポットの温度はCMBの平均的温度である約 2.7 Kよりも約 70μK低い。 コールドスポットの半径は約 5°で、中心は銀河座標ではl''II'' = 207.8°、b''II'' = −56.3°(赤道座標では赤経''α'' = 03h15m05s、赤緯''δ'' = −19d35m02s)である。従って、天球上は南天のエリダヌス座の方向に当たる。 典型的には、CMBの原初の(宇宙誕生時に発生した)温度ゆらぎの最大のものは角度スケールで約 1°である。従って現在広く受け入れられている理論モデルでは、コールドスポットほどの大きさの冷たい領域が現れるのはごく稀なことであることになる。 成因についてはさまざまな異説が存在するが、その一つがエリダヌス座・スーパーボイドあるいは巨大ボイドと呼ばれるものである。これは差し渡しが概略 150 Mpc または 5億 光年 の非常に大きな宇宙の領域で、''z'' ≈ 1 の赤方偏移を持ち、その領域の物質密度はその赤方偏移における宇宙の平均的な物質密度よりもかなり低いと考えられている。 そのようなボイドは、観測されるCMBに積分ザックス・ヴォルフェ効果を通して影響を及ぼすことが可能である。もしこれに匹敵する他のスーパーボイドが存在しないのであれば、これは観測可能な宇宙の最大の大規模構造の一つであることになる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「WMAPコールドスポット」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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