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YH事件[わいえいちじけん] YH事件(YHじけん、韓国語:)は、1979年8月、第4共和国当時の韓国における最大野党である新民党本部党舎に会社運営正常化と労働者としての権利保障を求めて籠城したYH貿易女子工員百数十名を警察が強制排除した事件である。後の金泳三(新民党)総裁議員職除名波動や釜馬民衆抗争へと連なり、維新体制が崩壊した10.26事態(朴正煕暗殺事件)へのきっかけともなった事件であった。 ==概要== YH貿易は、当時の韓国における最大のカツラ輸出業者として急成長を遂げていたが、1970年代中頃から、輸出量の低下、社長の資金流用と、事業拡張策の失敗などで会社経営が悪化し、1979年3月30日に会社の倒産と廃業を宣言した。これに対し、労働組合(1975年結成)側は強く反発し、会社運営の正常化を求めた。しかし、会社側と政府当局は誠意は感じられない態度を終始貫いたため、4月15日から労働組合側は長期籠城に突入し、これを強制的に解散させようとする警察側との激しい小競り合いが続いた。膠着状態を打開すべく労働組合側は、8月9日から野党・新民党の本部党舎に籠城を敢行した。このYH貿易事件が、国会で政治問題化され始めたことに危機感を抱いた朴政権は8月11日早朝、警官隊1000名余を新民党本部に突入させ、籠城していた女性労働者172名を強制排除すると共に、新民党議員や取材記者などに対しても無差別に暴行を加えた。この強制排除の際、篭城していた女性労働者の一人である金敬淑(キム・キョンスク)が墜落して死亡、100名余が負傷する事態となった。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「YH事件」の詳細全文を読む
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