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くだん : ウィキペディア日本語版
件[くだん, けん]

(くだん)は、19世紀前半ごろから日本各地で知られる妖怪。「件」(=人+牛)の文字通り、半人半牛の姿をした怪物として知られている〔松山ひろし 『壁女-真夜中の都市伝説』 イースト・プレス、2004年、73-74頁。〕〔木原浩勝・岡島正晃・市ヶ谷ハジメ 『都市の穴』 双葉社〈双葉文庫〉、2003年、249頁。〕。
その姿は、古くはの体と人間の顔の怪物であるとするが、第二次世界大戦ごろから人間の体と牛の頭部を持つとする説も現れた。
幕末頃に最も広まった伝承では、牛から生まれ、人間の言葉を話すとされている。生まれて数日で死ぬが、その間に作物の豊凶や流行病、旱魃、戦争など重大なことに関して様々な予言をし、それは間違いなく起こる、とされている。また、件の絵姿は厄除招福の護符になると言う。
別の伝承では、必ず当たる予言をするが予言してたちどころに死ぬ、とする話もある。また歴史に残る大凶事の前兆として生まれ〔松山ひろし 『壁女-真夜中の都市伝説』 イースト・プレス、2004年、74頁。〕、数々の予言をし、凶事が終われば死ぬ、とする説もある。
江戸時代から昭和まで、西日本を中心に日本各地で様々な目撃談がある。
== 件の如し ==
西日本各地に伝わる多くの伝承では、証文の末尾に記される「件の如し」という慣用句は「件の予言が外れない様に、嘘偽りがないと言う意味である」と説明されることもあるが、怪物「件」の記述がみられるようになるのは江戸時代後期であるのに対して、「件の如し」(如件)という決まり文句は既に平安時代の『枕草子』128段にも使われている。ゆえに「件の如し」と怪物「件」を関連付けるのは、民間語源の一種と考えられる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「件」の詳細全文を読む



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