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すんき漬け : ウィキペディア日本語版
すんき漬け[すんきづけ]

すんき漬(すんきづけ)は、長野県木曽地方に伝わる伝統的な発酵食品である。カブナ漬物の一種であるが、無塩乳酸発酵を行うことに特徴がある。
== 概要 ==
地元で主にすんき菜と呼ばれるカブナを材料とした、在来の漬け菜の一種である。
一般には、日干しにて保存しておいた前年のすんき漬を種として加えて乳酸菌を接種、発酵させることで作る。一般的な漬物は食塩を用いて腐敗菌食中毒菌などの雑菌の繁殖を抑制するとともに、食塩水の高い浸透圧野菜細胞から細胞液を引き出し、その中に野菜が沈んだ嫌気状態で乳酸発酵させてpHを下げ、さらに雑菌の抑制を行う。しかし、木曽地方は海から遠い山国であることもあり、「米は貸しても塩は貸せるな」という言葉が存在するくらい塩は貴重な財産だった。そのため、野菜の保存に食塩をふんだんに使うことは困難であり、無塩発酵の漬物が生じることになったと考えられている。木曽地方の中でも、旧開田村王滝村のような高冷地でないと、茎が柔らかくなってしまうなど、味や食感のよいすんき漬けはできないとされる〔聞き書き長野の食事 pp85-86〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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