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敗血症(はいけつしょう、)とは、病原体によって引き起こされた全身性炎症反応症候群(SIRS:''systemic inflammatory response syndrome'')である〔『日本版敗血症診療ガイドライン』2013年版による〕。細菌感染症の全身に波及したもので非常に重篤な状態であり、無治療ではショック、DIC、多臓器不全などから早晩死に至る。元々の体力低下を背景としていることが多く、治療成績も決して良好ではない。 これに対し、傷口などから細菌が血液中に侵入しただけの状態は菌血症と呼ばれ区別される。 また、敗血症とSIRSは似た概念だが、SIRSは感染によらない全身性の炎症をも含む概念である。 == 症状 == 悪寒、全身の炎症を反映して著しい発熱、倦怠感、鈍痛、認識力の低下を示す。末梢血管の拡張の結果、末梢組織に十分な栄養と酸素が届かず、臓器障害や臓器灌流異常、血圧低下が出現する。進行すれば錯乱などの意識障害を来たす。DICを合併すると血栓が生じるために多臓器が障害(多臓器不全)され、また血小板が消費されて出血傾向となる。起炎菌が大腸菌などのグラム陰性菌であると、菌の産生した内毒素(エンドトキシン)によってエンドトキシンショックが引き起こされる。また代謝性アシドーシスと呼吸性アルカローシスの混合性酸塩基平衡異常をきたす。敗血症性ショック症状を起こすと患者の25%は死亡する〔敗血症性ショック メルクマニュアル家庭版〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「敗血症」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Sepsis 」があります。 スポンサード リンク
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