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たけ : ウィキペディア日本語版
竹[たけ]

(タケ)とは広義には、イネ目イネ科タケ亜科のうち、木本(木)のようにが木質化する種の総称である。
しかし、通常の木本と異なり二次肥大成長はせず、これは草本(草)の特徴である。このため、タケが草本か木本かは意見が分かれる(『木#学術的な定義を巡って』も参照)。ただし、タケの近縁種は全て草本で木本は存在しないので、近縁種に限った話題では、近縁の完全な草本と対比してタケは木本とされることが多い。
分類学的には従来、タケ連 () にまとめられていた。しかし、単系統ではないことが判明し、分割が提案されている。
広義のタケは、その生育型から、狭義のタケササ(笹)、バンブー () の3つに分けられる。以下では便宜上、狭義のタケを「タケ」、広義のタケを「タケ類」と表し(ただし一般には、「タケ類」はタケ亜科、あるいは狭義のタケの意味で使われることもある)、タケ類全体について述べる。漢字の「竹」は人文・産業的な文脈に限って用いる。
== 概要 ==

タケは気候が温暖で湿潤な地域に分布し、アジア温帯熱帯地域に多い。ササは寒冷地にも自生する。タケ・ササの分布は北は樺太から南はオーストラリアの北部、西はインド亜大陸からヒマラヤ地域、またはアフリカ中部にも及ぶ。北アフリカ、ヨーロッパ、北アメリカの大部分には見られない。
通常、地下茎を広げることによって生息域を広げる。一部のタケ類は周期的に開花し一斉に枯れることが知られている。その周期は極めて長く、マダケの場合は120年周期であると推定されている。しかし、まだ周期が分かっていない種類も多い(日本におけるモウソウチクの例では、種をまいてから67年後に一斉に開花・枯死した例が2例(1912年→1979年・1930年→1997年)記録されている〔農林水産省 森林総合研究所 1997年 〕)。竹の種類によって開花周期に幅が見られるが、一般にはおおよそ60年から120年周期であると考えられている〔大分県農林水産研究センタ−林業試験場 〕。
タケ類は成長力が強く、ピークの時は1日で1メートル以上成長する。竹林の近くにある民家の中に竹が侵入する(タケノコが生える)被害もある。地下茎が地面を広く覆うことからがけ崩れには強いが、逆に強風、地滑り、病気などには弱く、放置された竹林で地滑りの発生が多いという研究もある。事実、放置竹林による地すべりの事例がいくつも報告されており、問題が指摘されている。また放置竹林によって山地が覆われ、元々植生していた広葉樹針葉樹光合成が妨げられ、結果として森林の減少を招くという問題も起こっており、各地で対策が講じられている。
乾燥が十分なされたものは硬さと柔軟さを備えており、さまざまな素材として利用される。その繊維を利用しても作られている。竹酢液竹炭としても利用されるほか、飼料、建材、工芸材料などとしても用いられている。前述した放置竹林の問題にも、これらの素材としての活用を求め、様々な研究、試行錯誤が行われている。
また、食材としては、若いものをとして食べるほか、葉を食料として利用する動物もおり、ジャイアントパンダはこれを主食としている。
モウソウチクを除く種の多くは、その地域でしか生育しないことが多いが、その理由は不明である。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「竹」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Bamboo 」があります。



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