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千代香[ちょか]
千代香、茶家(ちょか)とは、鹿児島県の薩隅方言で扁平で、注ぎ口の付いた陶磁器の土瓶、銚子のことである。現在は主に焼酎を温めるために用いる。 == 概要 == 胴は扁平で、上には広い入口があり、蓋が付き、側面に細い注ぎ口が付けられている。上には注ぎ口を通る直線上に蔓が付けられ、ぶら下げたり、注ぎやすい形状になっている。 江戸時代の薩摩国の薩摩焼の土瓶、銚子、急須は、薩摩国を中心に、大隅国、日向国でもこれが民間で広く用いられ〔橘南谿、『西遊記続編』、1798年〕、現在の鹿児島県、宮崎県の一部に当たる。直接火にかけても割れない耐久性を持たせた、厚手の黒焼きで作られたため、「黒ぢょか」という言い方も広く使われている。現在の薩摩焼の黒ぢょかは、同じ色肌の猪口(ちょく)とセットで売られていることが多い。 もともとは「薬ぢょか」、「焼酎ぢょか」、「茶ぢょか」など、用途の違いで呼び分けがあった〔川越政則、「黒ヂョカと竹筒酒」『焼酎文化図譜』pp939-951、1987年、鹿児島、鹿児島民芸館〕。金属製の鉄瓶や薬罐は「かなぢょか」と呼ばれた〔川越政則、「黒ヂョカと竹筒酒」『焼酎文化図譜』pp939-951、1987年、鹿児島、鹿児島民芸館〕。胴の形状が異なり、山仕事の際に用いる大きく丸いものは「山ぢょか」と呼ばれた〔川越政則、「黒ヂョカと竹筒酒」『焼酎文化図譜』pp939-951、1987年、鹿児島、鹿児島民芸館〕。 沖縄県では、茶器を含めた土瓶全般がチューカーと呼ばれており、鹿児島などにみられるものと同種の酒器は、特にサキ()チューカーと呼ばれている。しかし、泡盛には燗をつける習慣がないため、沖縄の酒チューカーは耐熱性がなく、直火にかけて使用することはできない。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「千代香」の詳細全文を読む
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