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どんぐり銀行(どんぐりぎんこう)とは、ドングリを産出する樹木を増やす目的で、銀行の仕組みを模して、利用者が各種のドングリを集め、翌年、苗木として受け取り植える、子供らが参加しやすい緑化運動のこと。 どんぐり銀行を行う団体は、“預金者”である子供などの利用者にドングリを集めてもらい、集めたドングリの幾らかを発芽させ、苗木にしてその地に戻し、利用者は自宅の庭やベランダなど適宜植え付ける〔。苗木に育てたドングリ以外は、工作の材料にしたり、養豚業の飼料にし糞から肥料を得たり、産業廃棄物の埋め立て地に撒いて緑化に用いたりする〔。山火事の跡地〔や砕石跡地の緑化に用いられたこともある〔どんぐり銀行誕生15年 2007年2月11日 四国新聞社〕。どんぐり集めは主に子供らが行うため、野生動物の餌となる分のドングリを取ることも少ないという〔。 この運動を主催する主催者は、行政もあり、民間団体もある〔。 運動は、1992年に香川県西部林業事務所長の松下芳樹が「子どもたちに楽しみながら森の大切さを伝えることができること」〔地域再生Ⅲ:第8部 「自然とともに」 かけがえない財産守る 【03】森の保全、ドングリに託す 銀行方式で子どもに浸透 高松市 - 47NEWS(よんななニュース)〕、「すぐに効果が出る森林保全ではないけれど、自然との触れ合いを通じて森を守る大人に育ってもらえれば」と考え、発案した〔どんぐり銀行の季節だよ 払い戻しの苗木で緑化20年 - 環境 asahi.com(朝日新聞社)〕。 香川県でどんぐり銀行が誕生した背景には、香川はマツ林が里山の主たる植生を成すが、1975年頃から松食い虫(マツ材線虫病)が蔓延し、マツが枯れ始め、その地が採土、採石場に開発されたり、更に一部で産業廃棄物が不法投棄されるなどして森林の荒廃がおき、人々が森に関心を持つ森林保全が必要となったためである〔どんぐりを預金して森と人をつなぎ直す どんぐり銀行の活動と広がり JFS ニュースレター No.110 (2011年10月号) - JFS ジャパン・フォー・サステナビリティ〕。 その後、1995年に神戸、1996年に高知県大川村などにどんぐり銀行は広まった〔。神戸では、阪神大震災の復興で多くの樹木が切り倒されたため、その復興として行われた〔。 ある銀行は、スタジオジブリのキャラクターグッズ店のベネリックが賛同して、その「どんぐり共和国」の多数の店舗に“銀行出張所”が設けられている〔。 ドングリの受け入れは、水に沈む新しいドングリを持参し、拾った場所を届け出ることになっている銀行もある〔みどりの夢銀行“ドングリ預金”ことしも 2011年09月30日 09:55 大分合同新聞〕。また、遠隔地からドングリの受け入れ(預け入れ)は、遺伝子の撹乱(かくらん)を防ぐため、地元での緑化に用いないような配慮がなされる〔どんぐり銀行 - 預け入れ方法 香川県〕〔資13,14、国土交通省〕〔ウィークリーネイチャーエッセイ - 12.5 知らないということは理不尽なもの みんなでつくる自然史博物館・香川〕。 == 脚注 == 〔 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「どんぐり銀行」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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