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ふっ化ソーダ : ウィキペディア日本語版
フッ化ナトリウム[ふっかなとりうむ]

フッ化ナトリウム(フッかナトリウム、sodium fluoride)は組成式 NaF で表されるナトリウムフッ化物である。無色の固体で、フッ化物イオンの発生源としてさまざまな用途に用いられる。フッ化カリウムと比べて安価であり、吸湿性も低いが、利用される頻度はカリウム塩のほうが高い。
天然にも産し、ビリオム石(ヴィヨーム石、Villiaumite)と呼ばれるが希産である
== 化学的性質と構造 ==
無色の立方体または正八面体型の結晶である。塩化ナトリウム型の結晶構造を持ち、Na+ と F がそれぞれ互いを中心とした八面体の頂点に位置する。その格子定数は a = 4.620Å〔『化学大辞典』 共立出版、1993年〕、Na−F 結合距離は2.31Åである。
ハロゲン化アシル、塩化硫黄類、塩化リン類との求電子置換反応を利用したフッ化物の合成に使われる〔Halpern, D. F. "Sodium Fluoride." ''Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis''; John Wiley & Sons, 2001. 〕。他のフッ化物と同じく、有機合成においてはシリルエーテルなどの脱シリル化剤として用いられる。
赤外光や紫外光を透過する。温度によらず水には溶けにくく、溶解度は 3.53 g/100 mL (0℃) であり、暖めても溶解度はほとんど変わらない。MSDSによればエタノールには僅かに溶けるとある。水溶液中では一部が加水分解するため、弱アルカリ性を呈する。
: NaF + H2O \rightleftarrows\ Na+ + OH + HF
: ( F + H2O \rightleftarrows\ OH + HF )
フッ化ナトリウムは塩化ナトリウム、炭酸ナトリウムフッ化カルシウムと共に融解すると共晶を形成する。硫酸ナトリウムとの間には2つの共晶点が存在する。固体および液体のフッ化ナトリウムは導電性を持ち、電気抵抗は温度が下がると上昇する。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「フッ化ナトリウム」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Sodium fluoride 」があります。



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