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勃起(ぼっき)とは、陰茎(ペニス)、陰核(クリトリス)、または乳首が硬くなって起(た)つ生理現象。以下には、主に陰茎の勃起について述べる。勃起は心理、神経、血管系、内分泌系などの要因の相互作用により引き起こされ、必ずではないが大抵、性的興奮に関係している。尿が膀胱にたまったときにも起こりうる。日中、自然に起きる人もいる。 == 概要 == 陰茎は通常状態では柔軟で、男性の股間に懸下しているが、勃起状態で太く長く硬くなることで、性行為の時に女性器に挿入することが可能となる。常に不十分な勃起状態にしかならないのを勃起不全(旧称インポテンツ)と言い、硬度の不足によって膣圧に耐えられず押し出されてしまうために挿入が不可能となって、膣性交が不能となるため治療が必要である。 ヒトの勃起は、陰茎内部の海綿体に血液が溜まり、血液を排出する静脈が調節され、内部の圧力が上昇することによって支えられる。これは陰茎内圧の上昇によって行われるため、当然伸縮性のある陰茎は内圧の高まりに拠って非勃起時よりも太くなる。普段の血圧では内部構造の関係で鬱血しないようになっている。 ヒト以外の動物については、陰茎骨という骨を持ち、この骨が筋肉の働きに拠って陰茎を伸ばすものも見られる。クジラなどの海洋哺乳類では、普段陰茎は皮下にS字状にしまいこまれた状態で埋没しており、性交時にはこの陰茎骨が陰茎を突き出させるのである。 陰茎への機械的刺激の他、視覚刺激や想像などにより大脳皮質から引き起こされることもある。 主に思春期に入り第二次性徴が始まると、性に対する知識や興味が増え頻繁に勃起するようになるが、思春期前でも、触るなどの外的刺激を受ければ陰茎は勃起する。 File:Gray1156.png|ヒトの陰茎 陰茎内部の海綿体は柔軟でスポンジのような構造である。ここに血液が充満して硬度を保つ。右上の簡略図の位置が勃起状態における陰茎の位置で、重力に抗って上方に向く。 File:Gray1155.png|ヒト陰茎の断面 勃起時の陰茎を支える海綿体の他に、尿道が陰茎内部や挿入時の圧力で押しつぶされ閉塞しないよう、尿道を支える海綿体がある。前者(図上部の大部分を占める部分)を「陰茎海綿体」と呼び、後者(尿道を包む部分)を「尿道海綿体」と呼ぶ。 Image:Erection_Homme.jpg|割礼されていない陰茎の通常時(左)と勃起時(右) 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「勃起」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Erection 」があります。 スポンサード リンク
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