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アウゲイアース : ウィキペディア日本語版
アウゲイアース
アウゲイアース (, , ) は、ギリシア神話の人物である。エーリス王。ヘーラクレースの「十二の功業」のうち5番目の課題である「アウゲイアースの家畜小屋掃除」に登場することで知られる。長母音を省略してアウゲイアスとも表記する。イアーソーン率いるアルゴナウタイの1人にも数えられる。
ヘーリオスとナイシダメーの息子。異説では、父親はポセイドーン、ポルバース、エーレイオスともいう。母親についてもアムピダマースの娘ナウピダメーあるいはイーピポエーともいわれる。兄弟にアクトール。息子にピューレウス〔アポロドーロス、2巻5・5。〕〔パウサニアス、5巻1・10。〕、アガステネース〔『イーリアス』2巻。〕〔パウサニアス、5巻3・3。〕、娘にアガメーデー〔『イーリアス』11巻740行。〕、エピカステーがある〔アポロドーロス、2巻7・8。〕。カール・ケレーニイによれば、アウゲイアースとは、「輝ける男」の意である。
== 神話 ==

=== 家畜小屋掃除 ===
アウゲイアースは足の白い黒牛300頭、赤いまだら模様の牛200頭、ヘーリオスの聖獣である銀白色の牛12頭を持っていて、その家畜小屋はいちども掃除されたことがなく、にまみれていたという。エウリュステウスからこれを1日で掃除するよう課題を受けたヘーラクレースは、アウゲイアースに「小屋を1日で掃除したら家畜の十分の一を譲ってくれ」と持ちかけ、アウゲイアースはそんなことは不可能だと考えてこれを受けた。この取り決めを双方が誓い合い、アウゲイアースの息子ピューレウスが証人となった。
ヘーラクレースは、小屋の土台に穴を開け、アルペイオスとペーネイオスの二つの川の流れを引いて本当に1日で洗い流してしまった。しかし、これがエウリュステウスからの課題だったことを知ったアウゲイアースは、家畜を分けることを拒否し、さらにそんな取り決めはそもそもなかったと言い張った。ピューレウスが父に反して二人が誓い合ったことを証言したため、アウゲイアースは怒ってヘーラクレースとピューレウスをともに追放した。
ヘーラクレースはティーリュンスに戻ったが、罪滅ぼしに報酬を望んだとしてエウリュステウスが課題の達成を認めなかったため、功業がひとつ増えることになった。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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