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アオシラベ : ウィキペディア日本語版
シラビソ

シラビソ(白檜曽、学名:)は、マツ科モミ属の常緑針葉樹で、日本の固有種である。別名はシラベ
== 特徴 ==
山形・宮城県境の蔵王から中部山岳地帯紀伊半島大峰山系、四国の剣山石鎚山まで分布する。ウラジロモミより更に上部、海抜1,500mから2,500mの亜高山帯に分布する。四国に分布するものは、シコクシラベ var. という変種として扱われる〔米倉浩司・梶田忠 (2003-) 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList) 〕。関東から中部地方にかけての亜高山帯林において、オオシラビソと混生するが、比較すると太平洋側のの少ない山岳ではシラビソが、日本海側の多雪地ではオオシラビソが比較的優勢である。
球果は4〜6cmとかなり小型で、成熟すると暗青紫色になる。樹高は大木では35m以上に達する場合もあるが、自生地が標高の高い山岳地帯であるため、多雪・強風・土壌の貧弱など過酷な自然環境により、大木となることはかなりまれである。また、寿命も数十年程度と、樹木としては比較的短い場合が多い。混生することが多いオオシラビソとはよく似ているが、枝からの葉の生え方に違いがあり、上から見ると、シラビソは枝がよく見えるのに対して、オオシラビソは葉が枝を隠すように生えていることで区別ができる。また、球果の先端がオオシラビソでは丸みを帯びているのに対して、シラビソでは先端が尖っている。
八ヶ岳北横岳縞枯山では、同一地域のシラビソとオオシラビソが一斉に枯死 → 稚樹が一斉に成長 → 同じくらいの寿命で再び一斉に枯死というサイクルを繰り返し、白い枯れ木と緑の樹木が帯状に連なっているため、「縞枯現象」と呼ばれる。この「縞」は、木の生長のサイクルに従って、数十年単位で山頂方向にゆっくりと移動している。
北海道・千島列島・樺太に分布するトドマツと近縁で、最終氷期、またはそれ以前の氷期に本州まで南下してきたトドマツが、氷期の終了とともに本州中部の山岳地に取り残されたものの子孫と考えられる。大量の積雪に弱いため、現在の東北地方の日本海側にはまったく分布せず、太平洋側でも蔵王より北には分布しない。この分布パターンやそれに至る経緯は、トウヒ属のトウヒエゾマツに類似している。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Abies veitchii 」があります。



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