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アシネトバクター属 : ウィキペディア日本語版
アシネトバクター

アシネトバクター(''Acinetobacter'')はグラム陰性桿菌真正細菌の1属である。土壌など湿潤環境を好み、自然環境中に広く分布する。健康な人の皮膚にも存在することがあり、動物の排泄物からも分離されることがある。
好気性、グラム陰性。短い棒状の形をしている。鞭毛を持たず、不動性である。オキシダーゼ陰性、ブドウ糖醗酵しない。乾燥には比較的強い。通常は無害だが、''A. baumannii''など日和見感染症の原因菌もいる。他のDNA断片を取り込み自身のDNAに組み込む機構を持つ事から、変異を起こしやすい菌と言える。
== 属名と種名 ==
当該属の菌は1950年代から60年代までは、''Moraxella lwoffi''や''Micrococcus calcoaceticus''と呼ばれていた。''Acinetobacter''属という名称は1954年に''Moraxella lwoffi''の属名変更により新設されたものである。現在のタイプ種である''Acinetobacter calcoaceticus''も1968年に''Acinetobacter''に移され、その後の種の分割や新設により、2014年11月現在、アシネトバクター属には少なくとも46の種名と11の遺伝型が確認されている。1980年代に病原性を示す種として''A. baumannii ''が認知されるようになった。
''Acinetobacter''とは、ラテン語化されたギリシア語で、動くことができない(α+κινέω)細菌(βακτήρ)という意味を持つ。ラテン語読みだとアキネトバクテールになる。
主な種は、
*A. カルコアセティカス ''(Acinetobacter calcoaceticus)''
*A. バウマニ ''(A. baumannii)'' ‥ 院内感染菌として有名。誤って ''baumanii 、baumanni 、baumani ''と記述されていることもある。多剤耐性のバウマニは、MRAB または MDRAB(Multi-drug resistant ''Acinetobacter baumannii )'' と略される。名前は、研究に貢献した微生物学者の''Paul and Linda Baumann''夫妻に由来する。
*A. ルオフィイ ''(A. lwoffii)''

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「アシネトバクター」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Acinetobacter 」があります。



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