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アシュラム(新王国暦484年 - )は、水野良のファンタジー小説『ロードス島戦記』・『黒衣の騎士』などに登場する架空の人物。マーモ帝国の暗黒騎士。"黒衣の騎士" "黒衣の将軍"などの異名で呼ばれる。 == 経歴 == 5代前は千年王国アラニアの王家という名門貴族の出自であるが、アラニア貴族だった父が政争に敗れ、政敵によって一族とともに暗黒の島マーモへ流刑となる。父母は生存競争の厳しいマーモでの環境に耐えきれず、早くに亡くなった。 幼少期を過ごしたダークタウンでは少年ギャングを組織し、そのリーダーとなることで生き残る術を身に付けた。新王国暦499年、サルバドの評議会の傭兵となっていた折、マーモ帝国を建国途上にあったベルドと戦うが、その際に10年近くアシュラムの腹心を務めたオーエンが裏切り、ベルド、そしてベルドの加勢に出現したダークエルフ・アスタールと共闘して危機を脱した後これに従う。 皇帝ベルドに心酔しており、マーモ帝国の建国後は暗黒騎士、近衛騎士隊長となる。「影纏い(シャドウ・ウィルダー)」という黒い鎧を装備していたことから"黒衣の騎士"と畏怖された。その剣技は自由騎士パーンをして「三撃目までを受け止められれば一流の戦士」と評されたほどに鋭く容赦ないものであった。OVA版では、砦を預かる騎士隊長の騎乗突撃を全く問題にせず、一合にも及ばずこれを斬り捨てる実力が描写された。 新王国暦510年、英雄戦争でベルドが倒れた際も近衛騎士隊長として傍らにおり、ベルドの所持する魔剣「魂砕き(ソウルクラッシュ)」を引き継ぐ(これ以降は肉体の老化が抑制される)。英雄戦争以後は暗黒騎士団でも群を抜く存在として"黒衣の将軍"と呼ばれ、最終的に騎士団を代表してマーモ評議会の一員となった。 新王国暦515年、「太守の秘宝」探索などマーモの覇権確立のため尽力するが、怨敵カシュー、自由騎士パーンらによってそのことごとくを阻まれる。この支配の王錫探索一行に参加した魔術師グローダーは任務失敗により師バグナードから魔法を封じられてしまうが、以降賢者としてアシュラムの腹心になる。しかしこの時アシュラムは諦観の心境になっており、支配の王錫探索失敗の責を問われて団長の座を退き、ヴァリスのアダンを占領する新将軍のジアドの配下に甘んじていた。この際に魂砕きをジアドに接収されてしまっている。またこの時期、ダークエルフのピロテースとも出会っている。パーンの名を聞いて封じていた闘志と野望を再燃、ジアドを見捨てて魂砕きを奪還し、ヴァリスからカノンに撤退して再び将軍となる。以降、カノン自由軍のゲリラ活動に苦しめられながらもカノンの治世に努める。 新王国暦525年邪神戦争末期、カノン陥落後は本島に撤退、マーモ帝国崩壊の際はパーンと決闘した後、滅亡寸前のマーモ帝国になおも忠誠を誓う人々や妖魔を率いて、暗黒の民を受け入れてくれる新天地を求めて大海に脱出した。この時の顛末は小説「黒衣の騎士」で克明に描かれている。 後にクリスタニアへ漂着、神獣王バルバスと契約を交わし、クリスタニア入植の交換条件としてその魂を体内に受け入れる。それ以来アシュラムの魂は、神獣王バルバスの魂と身体の支配権を巡って今に至るまで数百年にわたり戦い続けており、その間年老いることなく(これはバルバスの力とも、前述の「魂砕き」の効果とも言われている)眠り続けている。暗黒の民(マーモの人々の末裔)からは"漂流王"と呼ばれ、約300年後に祭器「混沌輪」の力によって覚醒したバルバスは"神王"を名乗ったが、再び眠りにつき戦いを再開している。 ダークエルフの女性ピロテースと恋仲であるとも言われる。彼女はオーエンに裏切られたアシュラムの命を救い後に「太守の秘宝」のひとつ“支配の王錫”の探索行に同行したダークエルフ・アスタールの妹で、兄を無駄死にさせたとしてアシュラムを憎悪し、その命を狙ったが、後に彼を愛するようになった。ダークエルフの寿命は1000年程度だが、闇の森のハイ・ダークエルフであり無限の寿命を持つ彼女は“漂流王”の玉座の傍らに侍し、“シェール”と名乗っていつまでも彼の目覚めを待ち望んでいるという。 なお、かつて魔神王が着用していた鎧も「影纏い(シャドウ・ウィルダー)」という名で呼ばれており、「RPGリプレイ ロードス島戦記II」では、アシュラムのそれは「魂砕き」と共にかつてベルドがデーモンから奪った物とされていた。ただし現在でもその設定が生きているかどうかは不明。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アシュラム」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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