|
アナログ計算機(''analog/analogue computer/calculator'')は、長さ、トルク(力)、電流・電圧などの物理量により実数値を表現し、そういった物理量を別の物理量に写像するように物理現象を組み合わせて演算を実現して、問題を解くために使用される計算機である〔Universiteit van Amsterdam Computer Museum (2007)〕。用途が固定された完全な専用計算機も多いが、たとえば対象を連立方程式や微分方程式にモデル化しその方程式を解く、というようなある程度の汎用性のある計算機もある。入力値と出力値にアナログ値を用いる。そのため計算結果の精度に対して計算を実現する装置の精度による制約が掛かる(これをダイナミックレンジという)。一般に計算が高速で精度は低く、リアルタイム性を最優先するシステムに適する。例として計算尺はアナログ計算機(器)だが、そろばんはディジタル計算機(器)である。ディジタル計算機についてはコンピュータの項などを参照のこと。 == アナログ計算機の歴史 == * 紀元前3500年頃 - バビロニア、エジプトで日時計が利用される。 * 紀元前2000年頃 - バビロニアで水時計が利用される。 * 紀元前255年 - ギリシアのエラトステネスが天球儀を製作。 * 紀元前150-100年 - ギリシアで天体運行の計算のために太陽系儀が利用される。 * 2世紀 - 後漢の張衡が天球儀に水力を導入。 * 8世紀 - 唐の一行らが張衡の天球儀に脱進機を導入。 * 11世紀 - 北宋の蘇頌が水力による天文時計を製作。 * 1620 - 1630年 - 計算尺が発明される。 * 1876年 - 微分解析機が発明される。1920 - 1930年代に実用開始。 * 第二次世界大戦中、爆撃照準器などにアナログ計算機(の原理を用いた機器装置)が用いられる。 * 1950年代 - General Precision Systems が電子式アナログ計算機(アナログコンピュータ)を製作。 * 1950年代 - アルバン・ウィリアム・フィリップスがMONIACコンピュータを製作。 * 1960年頃 - ヒース社が教育用アナログコンピュータHeathkit EC-1を製作。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アナログ計算機」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|