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アパッチ野球軍 : ウィキペディア日本語版
アパッチ野球軍[あぱっちやきゅうぐん]
アパッチ野球軍』(アパッチやきゅうぐん)は、花登筺原作・梅本さちお作画による漫画、およびそれを原作としたアニメである。
原作漫画は週刊少年キング1970年35号から1972年26号に連載。アニメはNET系列(現・テレビ朝日)で1971年10月6日から1972年3月29日まで全26話が放映された。

== 概要 ==
かつて高校野球で活躍するも自らの手で選手生命を断った青年・堂島剛が過疎の村で、社会からはみでた不良少年たちに野球を教えていくという物語である。ほぼ人間離れした野獣ともいえるようなキャラクター達が強烈で、いまだに根強いファンのいる伝説的な作品である。いわゆるスポ根の要素が皆無と言う訳ではないが、むしろ「野球部の創設に伴って起こる様々の人間模様とそれを通じた人間的成長を描いた作品」と言ったほうが近い。そのためか、実際のルールと異なるジャッジが行われることも少なくなかった。作品内容の多くは、閉鎖的な村の中で起こる村人と飯場の人間との対立や野球で一儲けしようと企む商人、その商人と村長との選挙を通じた癒着などの社会派ドラマに当てられている。
なお、アニメは原作の途中までしか描かれていない。原作ではその後、網走・材木・モンキーの3人の実力が突出し、チーム内で対立する様などが描かれている。
また、本作の主人公・堂島剛の高校時代を描いた前日譚の『エースの条件』が1969年少年キングで連載されている。こちらも原作は花登筐が手がけているが、作画は本作とは異なり水島新司による。本作アニメ化に際し、プロローグでネギ監督と堂島の父親と妹のみ登場しているほか、シリーズ中盤において、堂島が父親たちの前で自らの左腕に大怪我を負わせる回想シーンが「エースの条件」から引用されている。
差別的と思われる表現・描写が作中に多々含まれることなど〔タイトルにある「アパッチ」からして、インディアンアメリカ先住民)のアパッチ族に対する偏見とも受け取れるが、作中では村社会における理不尽な権力への反骨精神への象徴としても用いられる。〕〔コミックス第1巻のサブタイトルに「部落」という単語が用いられているが、これはあくまでも原義の「農山漁家を主とする集落、およびそこで機能する共同生活体」の意味であり、いわゆる被差別部落を指す物ではない。「部落」という言葉が「被差別部落」を連想させるものとして放送禁止用語扱いにされたのは近年の事であり、原作の連載当時は「町、村より小さい行政単位、集落や地区」といった意味で広く用いられる一般的な名詞だった。〕から漫画、アニメともに復刻(ソフト化)は困難とされてきたが2002年に限定生産でアニメのDVD-BOXが発売され、2005年には原作の漫画が復刊した。
なおDVD版は、"表現やせりふの一部に、今日では不適切と思われる個所がある" ことを認めたうえで、"作品の歴史的価値を重視"し、オリジナルに忠実に収録されている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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