|
アプラナート()とは、光学系の収差補正状況を示す言葉の一つで、球面収差〔『天文アマチュアのための望遠鏡光学・反射編』pp.91-110「収差とその対策」。〕とコマ収差〔を解消していることを言う。 「光路長一定の条件」と「正弦条件」を同時に満たすことで光学系はアプラナートになる〔。 == 望遠鏡における歴史 == 反射鏡だけでこれを達成するには最低2枚の鏡が必要である〔『天文アマチュアのための望遠鏡光学・反射編』pp.167-201「リッチー・クレチァン望遠鏡」。〕。 ニュートン式望遠鏡〔の平面斜鏡〔『天文アマチュアのための望遠鏡光学・反射編』pp.53-70「反射望遠鏡の種類」。〕は光軸の向きを変えるだけ、カセグレン式望遠鏡〔の双曲面副鏡〔やグレゴリー式望遠鏡〔の楕円面副鏡〔は合成焦点距離を伸ばすためだけに使われており〔、放物面主鏡は球面収差を発生しない〔ものの正弦条件を満たさずコマ収差が発生する〔〔のでアプラナートではない〔〔。 ドイツのカール・シュヴァルツシルトは1905年〔に2枚の非球面鏡で初めてアプラナートを実現し、しかも像面湾曲もなかった〔が、2枚とも球面から大きく外れており当時は実製作に至らなかった。 1908年〔にヘンリー・ジーデントップ〔(''Henry Siedentopf'' )が凸球面主鏡と四次曲面カーディオイド鏡を組み合わせてアプラナートを実現した〔〔が、この光学系は口径食が著しく天体観測に応用された例はない〔〔。しかし「カーディオイド集光器」として〔顕微鏡暗視野照明用集光器の高級品に使われている〔〔。 リッチー・クレチアン式望遠鏡〔はアプラナートである。シュミット式望遠鏡は非点収差も解消しており、正確に言えばスチグマートである〔。 == 関連項目 == 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アプラナート」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|