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アミア・カルヴァ は北アメリカ大陸東部に分布する淡水魚の一種。全長50cm程度で、円筒形の体、骨質板に覆われた頭部を持つ。長い背鰭を持つが、臀鰭が短いことで、他の類似した外見の魚類と区別できる。 植生が豊富で流れの緩やかな河川・湖沼に生息する。底生の貪欲な魚食性種で、夜間に獲物を静かに追跡して捕食する。鰾を用いた空気呼吸が可能であり、酸素濃度の低い水域にも生息できる。繁殖時に雄は巣を作り、卵や稚魚を保護する。 肉は適切に調理すれば食用にできる。卵をキャビアの代用品として用いることもある。IUCNは保全状況を軽度懸念としている。 == 形態 == 平均で全長50cm程度〔。雌は65-70cm、雄は50-65cmになる〔。最大で109cm、9.75kgの記録がある。幼体は1年目の10月には13-23cm程度に成長する〔。雌は雄より大きくなる傾向がある〔。 背鰭は全長の1/3の点から起始し、42-53軟条。腹鰭は全長の中間あたりから起始する。臀鰭は背鰭基底の中間あたりから起始し、9-12軟条。体は長い円筒形で、体側と背面はオリーブ色から褐色。垂直の縞や暗い網目模様などの保護色パターンを持つことが多い。背鰭には垂直の縞があり、尾鰭にも不規則な垂直縞がある。腹面は白から乳白色で、対鰭と臀鰭は明るい緑。孵化直後の7-10mmの稚魚は黒く、オタマジャクシのような外見であるが、25mmほどに成長すると小さな板皮類のような外見となる。幼体と雄は尾柄に、橙黄色で縁取られた黒い眼状紋を持つ〔。雌にも眼状紋がある場合があるが、縁取りはなく、年齢とともに薄れる。眼状紋は捕食者を混乱させ、その攻撃を尾鰭へと逸らす効果があると考えられる〔。 祖先的な魚類の持つ特徴を保持しており、"生きている化石"や"原始的な魚類"として言及される。これに類する特徴として、尾鰭が異形尾であること、血管が発達して肺の機能を持つ鰾、腸に残る螺旋弁の痕跡、骨質の咽喉板などがある〔。咽喉板は頭部の下、1対の下顎骨の間に位置する。他の特徴として、長く鋭い歯、管状に突き出した1対の鼻孔がある〔。鱗はガノイン鱗の一種であるが、現生種は化石種に比べガノイン層が退化しており、より派生的な真骨類に似た円鱗状となっている。形状も放射状の先端部のみ円形の特殊なものである。菱形ガノイン鱗と異なり、障害物に接触した際など単体で脱落する場合がある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アミア・カルヴァ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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