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アメリカ合衆国の超高層建築物(アメリカがっしゅうこくのちょうこうそうけんちくぶつ)では、アメリカ合衆国(アメリカ)にある超高層ビルについて説明する。超高層ビル一般については超高層建築物を、アメリカの建築全般に関してはアメリカ合衆国の建築を参照のこと。 == 概要 == アメリカ合衆国は世界の超高層ビルの先駆けとなった国で、大都市の多くは超高層ビルが集積しており、独特のスカイラインを形成している。特にシカゴは、19世紀後半の大火により市街地が灰燼に帰したことで、建築家たちの格好の市場となったことが大きく関与している。また、地震が非常に少なく、岩盤が強固であるニューヨークのマンハッタン島も、グローバル化に伴う経済、金融などの発展により、世界屈指の超高層建築密集地となった。また、西の玄関口であるロサンゼルス、サンフランシスコなどにおいても、戦後の人口肥大に伴い産業が爛熟し、金融、ビジネスを初めとする多数の超高層ビルが密集している。 その他、拠点都市、世界都市としても知られるシアトル、ヒューストン、ダラス、デンバー、ミネアポリス(ツインシティを形成するセントポールも超高層建築物は多い)、アトランタ、マイアミ、フィラデルフィア、ボストンもダウンタウンには超高層建築物が密集する。その他、オレゴン州ポートランド、サンディエゴ、フェニックス、カンザスシティ、オースティン、セントルイス、ニューオーリンズ、メンフィス、ナッシュビル、インディアナポリス、コロンバス、シンシナティ、ルイビル、ミルウォーキー、デトロイト、クリーブランド、ピッツバーグ、ボルティモア、シャーロット、タンパなどアメリカ合衆国の主要な各都市で超高層ビルを見ることができる。ビジネスビル以外ではマイアミ、ホノルル、フォートローダーデール、ラスベガス、アトランティックシティなどに、超高層のホテルやマンションが林立する風景を目にすることができる。 また中規模都市においてもオクラホマ州タルサ(都市圏人口100万未満の都市で最も100M以上の超高層建築が多い)、デモインの801グランド (801 Grand)(都市圏人口60万人に対し、100M以上の超高層建築を6件持っている) 、アラバマ州モービルのRSAバトル・ハウス・タワー (RSA Battle House Tower) 、ニューヨーク州オールバニのエラスタス・コーニング・タワー (Erastus Corning Tower) など、超高層ビルが建てられている都市が見られる。 超高層ビル発祥のシカゴでは、1890年代以降、ニューヨークにビルの高さ争いでは世界一の座を奪われ続けていたが〔1908年以前はミルウォーキー市庁舎 (Milwaukee City Hall) やフィラデルフィア市庁舎 (Philadelphia City Hall) が世界一になったことがある。〕、アメリカの大手GMS(ゼネラル・マーチャンダイズ・ストア)チェーン、シアーズの本部でSOM設計のモダニズム建築であるシアーズ・タワー(442.3m、現ウィリス・タワー)が1973年に完成すると、世界一の座をニューヨークから奪還した。2013年には、アメリカ同時多発テロで倒壊した1 ワールドトレードセンター(541m)が再建され、再びアメリカで最も高いビルかつ世界でも三番目に高いビルとなった。しかし、ビルの高さを比較する場合、アンテナを含めた高さよりももっとも高いフロアの屋上の高さを比較する方が一般的であり、この場合はウィリス・タワーや432 パーク・アベニューの方が高い。 20世紀の超高層ビルの建設はアメリカがトップを走っていたが、21世紀にさしかかると2004年の台北101(509 m)や2010年のブルジュ・ハリファ(828m)など、さらに巨大な超高層ビル建設プロジェクトは、もはやアメリカではなく、主に中東や中国で進行している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アメリカ合衆国の超高層建築物」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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