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アモン・デュールは、1967年から1971年まで活動した西ドイツのロックグループ。 == 概要 == アモン・デュール(Amon Düül)は、1967年にドイツ(当時は西ドイツ)のバイエルン州ミュンヘンで生まれたロックのバンドで、政治・芸術コミューンである。アモン・デュールという言葉は、エジプトの太陽神アモンと、トルコ語の概念デュールを組み合わせて作られた。 1968年にアモン・デュールIIが派生したため、自ら名乗ったわけではないが便宜的に「I」をつけて「アモン・デュールI」と呼ばれることが多い。また1982年に元アモン・デュールIIのデイヴ・アンダーソン(Dave Anderson)がイギリスで「アモン・デュール(UK)」を結成している。 1960年代末の西ドイツでは、フルクサスやグルッペSPUR(Gruppe SPUR)、アメリカのヒッピー・ムーブメント、アンディ・ウォーホールなどの影響により、演劇と楽器演奏を中心にした複合的芸術集団が多数生まれた。「アモン・デュール」もその一つだった〔新左翼運動と演劇を結びつけたグループでシュトゥットガルト出身のバンド「Floh de Cologne(Floh de Cologne)」とその変名「Hotzenplotz」が有名。〕。 活動の初めはミュンヘンで、その後徴兵免除地区であった西ベルリンに活動拠点を移し、学生運動や政治的なデモに帯同し、独特のフリー・ミュージックを演奏することで有名になった。グループの至上価値は「自由(フリー)」であり、技術や才能は二の次、多くは打楽器や奇声で参加し、メンバーには人気ファッションモデルのウッシ・オーバーマイヤーUschi Obermaier〔ドイツの一般雑誌に突然ヌードを披露したり、スキャンダラスな話題においても有名だった。〕もいた。1968年9月のロック・フェスティバル「エッセン・ソングターゲ」に出演する直前、プロミュージシャン指向のクリス・カラーほかが離脱し、新たに「アモン・デュールII」を結成した。ふたつのグループは分裂後も交流を続け、アルバム制作などで協力している。 メトロノーム・レコードと7年間で契約し1968年の秋にセッションを行い、その録音テープをもとに翌年1stアルバム『サイケデリック・アンダーグラウンド』を発表した。 西ベルリンに存在した左翼思想の市民運動集団「コムーネ1」(または「K1」英語リンクKommune 1)〔1967年1月12日から1969年11月まで活動。1967年6月2日イラン皇帝モハンマド・レザー・パフラヴィーの西ドイツ訪問に抗議活動した社会主義ドイツ学生連盟に連帯しこの前後から東ドイツ支援で過激化してゆく極左社会運動グループの一つ。〕にメンバーが関わったことで、西ドイツではスキャンダラスな話題〔ドラッグ濫用やふしだらな性交渉、未遂に終わった1967年4月2日のアメリカ副大統領ヒューバート・ハンフリー暗殺計画発覚など。〕にもなった。アルバム『サイケデリック・アンダーグラウンド』のジャケット・アートを担当したJ.H.リョフラー(J.H.Löffler)によるライナーノーツ代わりのショート・ストーリーには「K1(コムーネ1)」のアジテーションに触れた一節がある。「コムーネ1」は活動停止後、極左過激派バーダー・マインホフ・グルッペ、のち西ドイツ赤軍にメンバーの一部が流れ、アモン・デュールのメンバーはミュンヘンに戻りアルバム『楽園に向かうデュール(Para Dieswärts Düül)』をアモン・デュールII、クソイル・キャラヴァンXhol Caravanなどのメンバー協力を経て制作したのち活動停止し、レイナー・バウアーはハードロックバンド「ギフト」に参加した。 音楽的には後生のトランスミュージックのルーツという指摘もあるが、『サイケデリック・アンダーグラウンド』と一連のセッション録音は、部族的なドラム群、意味不明の叫び声(♪ay oh wai)、エフェクト処理されたギターと弦楽器の騒音をダビングなどテープ編集したもので全体に土着的民族音楽へのオマージュがみられる。 クラフトワークやタンジェリン・ドリーム等の人気により、電子音楽のイメージが強いクラウト・ロックとしては特異であるが、西ドイツはイギリスのハード・ロック・グループが活動場所を移すほどハード・ロックが盛んな場所でもあった〔70年代のチキン・シャック(Chicken Shack)、スティームハマー(Steamhammer)がその人気を受けドイツに活動場所を移すほど。〕。地元からもスコーピオンズ、マイケル・シェンカー・グループを輩出した西ドイツのサイケデリック、ハード/ヘヴィ・ロック・シーンにおける、極北の位置を占めるという評価もある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アモン・デュール」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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