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エクソンバルディーズ号原油流出事故(エクソンバルディーズごうげんゆりゅうしゅつじこ、Exxon Valdez oil spill)は原油タンカーエクソン・ヴァルディーズが座礁により積荷の原油を流出させた事故。この事故はこれまで海上で発生した人為的環境破壊のうち最大級のものとみなされている。現場はプリンスウィリアム湾の遠隔地(交通手段はヘリコプターと船のみ)ゆえ、政府も企業側も対応が困難であり既存の災害復旧対策案は大幅な見直しを迫られた。この地域はサケ・ラッコ・アザラシ・海鳥の生息地である。 == 事故の経緯 == エクソン・ヴァルディーズはアラスカ州のバルディーズ石油ターミナルを1989年3月23日午後9時12分に出発し、5300万ガロンの原油を積んでカリフォルニア州に向かった。水先案内人はバルディーズ海峡を誘導したのち操縦をバルディーズ号船長と交代して下船した。船は航路の氷山を避けながら進んだ。午後11時過ぎに船長は操舵室を離れるさい、三等航海士に操舵の責任を託し、AB級水夫に事前に打ち合わせた地点で航路に戻るよう指示した。そして事故当時は執務室にいた。しかしエクソン・ヴァルディーズは航路に戻ることができず、1989年3月24日午前0時4分頃にBligh Reef(暗礁)に乗り上げた。この事故でおよそ積載量の20%にあたる1100万ガロン(24万バレル)の原油がプリンスウィリアム湾に流出した。 事故原因を調査した運輸安全委員会はタンカーの座礁を惹き起こした要因を次の4つに絞った。 # 三等航海士が正しく操舵しなかった。当時船は自動操縦装置が作動していた。 # 船長が航路の目視確認を怠った。 アルコールによる判断力欠如とみられる。 # Exxon Shipping Companyは船長を監督する責任を果たさず、休養十分の適切な人員を配置しなかった。 # 沿岸警備隊が有効な船舶交通システムを提供できなかった。 委員会は事情聴取のためエクソン社に対し乗組員の就業パターンの変更などを次々要求した。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「エクソンバルディーズ号原油流出事故」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Exxon Valdez oil spill 」があります。 スポンサード リンク
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