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アリソフの気候区分[ありそふのきこうくぶん]
アリソフの気候区分(アリソフのきこうくぶん)とはソビエト連邦の気候学者であるB・P・アリソフ(、B. P. Alissow〔B. P. Alissovとも表記、1891年 - 1972年〔地理用語研究会 編(2004):29ページ〕〕)が考案した気候区分である。緯度と地表の状態を大気循環によって区分したものである〔吉野(1978):34ページ〕。 ケッペンの気候区分が植生に基づいた結果的気候区分であるのに対してアリソフの気候区分は気候に作用する気団に注目して設定されたため、成因的気候区分に分類される〔仁科(2007):64 - 65, 76ページ〕。 == 概要 == 1930年代の気象学は、地上の気圧を中心に据えた平面的な研究から緯度・経度に加え高度も視野に入れた立体的な研究へと発展した〔篠田(2009):56ページ〕。特に1950年代には大気循環や気団、天候を元にした気候地域の研究が進み、そうした潮流の中でアリソフの気候区分が提案された〔。 アリソフは、1954年に世界規模の大気循環によって形成される気団と気団どうしの境界である前線の季節による移動を元に気候区分を設定した〔水越・山下(1985):32ページ〕。アリソフは気団の発生を緯度による特性で分類したが、緯度による分類自体はアリソフより前にスウェーデンの気象学者・トール・ベルシェロンが1930年に発表している〔矢澤(1989):352ページ〕。気候帯は、2月と8月の大気循環による気団と前線の分布を合成して設定した〔矢澤(1989):351ページ〕。こうした冬と夏の気候要素の分布を重ね合わせる手法は1921年にウラジミール・ペーター・ケッペンが世界の洋上の風地域の設定で用いており、アリソフがそれに影響を受けたものと見られる〔。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アリソフの気候区分」の詳細全文を読む
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