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アルゴンの同位体(アルゴンのどういたい)は、地球上には40Ar、36Ar、38Arが存在する。 自然界に存在するカリウムのうち40Kは天然放射性同位体であり、1.250×109年の半減期を持ち、電子捕獲か陽電子放出(β+崩壊)により40Ar(11.2%)となるか、またはベータ崩壊により40Ca(88.8%)となる。この性質は、岩石の年代測定に用いられる(カリウム-アルゴン法)〔 〕。 太陽大気など宇宙における同位体存在比は36Ar:84.2%, 38Ar:15.8%, 40Ar:0.026%と、36Arが多い〔E. Anders and N. Greverse, Abundances of the elements: Meteoritic and solar. ''Geochim. Cosmochim. Acta'' 53 (1989), pp.197-214.〕。これは宇宙の元素合成においてアルファ反応によりアルファ粒子の整数倍の原子が多量に合成されるためである。これに対し、地球大気中のアルゴンはほとんどが40Kの崩壊により生成したものであるため、以下の一覧に示す通り40Arが圧倒的に多い。 地球の大気中では、宇宙線の作用により40Arとともに39Arが生成する。地球表面の環境では、39Kによる中性子捕獲や43Ca(n,α)40Ar反応等によっても生じる〔http://pubs.usgs.gov/bul/b2194/B2194-508.pdf〕。天然のアルゴン中の39Arの割合は、(8.0±0.6)×10−16 g/gすなわち(1.01±0.08) Bq/kgと測定されている〔P. Benetti et al., Measurement of the specific activity of 39Ar in natural argon. Nucl. Instr. Meth. A 574 (2007) 83 .〕。37Arは、大気圏での核実験により40Ca(n,α)37Ar反応で生成され、35日の半減期を持つ〔。地球大気中の42Arの割合は、6×10−21程度である〔V. D. Ashitkov et al., New experimental limit on the 42Ar content in the Earth’s atmosphere. Nucl. Instr. Meth. A 416 (1998) 179 .〕。 標準原子量は39.948(1) uである。 == 一覧 == 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アルゴンの同位体」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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