|
アレクサンドラン(または十二音綴、alexandrine)は詩における韻律の行、つまり詩行(詩句)の一種。英語詩でも使われ、その場合はアレクサンドル格と訳される。アレクサンドランはバロック時代のドイツ文学や、近・現代のフランス語詩で一般的である。イギリス演劇でも、古い時代に使われることは多かったが、クリストファー・マーロウやウィリアム・シェイクスピアによって弱強五歩格にとって代わられた。 ==音節からなる韻文== フランス文学の中で使われるようなSyllabic verse(音節からなる韻文、または詩)の中で、アレクサンドランは1行が12音節から成っている。アレクサンドランは、6音節目と7音節目の間にカエスーラ(中間休止、句切れ)を挟むことによっておのおの6音節ずつに2等分されるのが最も一般的である。 ピエール・コルネイユとジャン・ラシーヌの劇作は典型的に、押韻したアレクサンドランの二行連で構成されている。次の2行はコルネイユの『ル・シッド』(第4幕第3場)からである(「//」はカエスーラ)。 :Nous partîmes cinq cents ; // mais par un prompt renfort :Nous nous vîmes trois mille // en arrivant au port 次にあげるシャルル・ボードレールの『宝石』は19世紀フランス語詩でのアレクサンドランの典型的な使用例である。 :La très-chère était nue, // et, connaissant mon cœur, :Elle n'avait gardé // que ses bijoux sonores, :Dont le riche attirail // lui donnait l'air vainqueur :Qu'ont dans leurs jours heureux // les esclaves des Mores. ポール・エリュアールのような20世紀のシュルレアリストさえも、時々アレクサンドランを使った。次の3行は『L'Égalité des sexes』(『Capitale de la douleur』に収録)からである。 :Ni connu la beauté // des yeux, beauté des pierres, :Celle des gouttes d'eau, // des perles en placard, :Des pierres nues // et sans squelette, // ô ma statue この3行目のように、2つのカエスーラを挟んでおのおの4音節ずつに3等分されることもある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アレクサンドラン」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Alexandrine 」があります。 スポンサード リンク
|