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アレス : ウィキペディア日本語版
アレース

アレースもしくはアーレース()は、ギリシア神話に登場するで、戦を司る〔マイケル・グラント、ジョン・ヘイゼル 『ギリシア・ローマ神話事典』 大修館書店〕。ゼウスヘーラーの子とされる〔。オリュンポス十二神の一柱〔。アイオリス方言ではアレウスもしくはアーレウス()とも。日本語では長母音を省略してアレスとも呼ばれる〔。聖獣はオオカミイノシシで聖鳥は啄木鳥雄鶏。聖樹はトネリコ
本来は戦闘時の狂乱を神格化したもので、恩恵をもたらす神というより荒ぶる神として畏怖された〔フェリックス・ギラン 『ギリシア神話』 青土社〕。「城壁の破壊者」の二つ名がある。戦争における栄誉や計略を表すアテーナーに対して、戦場での狂乱と破壊の側面を表す〔。その性格も粗野で残忍、かつ不誠実であった。
== 神話 ==
戦いの神でありながら人間であるディオメーデースに敗北したり(アテーナーがディオメーデースの支援をしていたが)、英雄ヘーラクレースには半殺しの目に遭わされている。また、巨人の兄弟アローアダイ(オートスとエピアルテース)により青銅の壺の中に13か月間幽閉されるなど、神話ではいいエピソードがない〔。これはアレースの好戦的な神格がギリシア人にとって不評だったこと、主にギリシアにとって蛮地であるトラーキアで崇拝されていたことによる〔。
基本的に神々の中では嫌われているが、愛人のアプロディーテーや従者と子供達、そして彼が引き起こした戦争が冥界の住人を増やすことから、冥界の王・ハーデースとは交際がある。
戦場では普段は徒歩だが、場合によっては黄金の額帯を付けた足の速い4頭の神馬に戦車を引かせ、青銅の鎧を着込んで両手に巨大な槍を持ち、戦場を駆け巡った〔。
男神の中では1、2を争う程の美貌を持っている。身長も高く、人間の前には大抵人間サイズの大きさで現れるが、真の姿だと、その身長は200メートルを優に超える。体重は不明である。
ポセイドーンの息子の1人・ハリロティオースがアレースの娘アルキッペーを犯し、激怒したアレースはハリロティオースを撲殺した〔。ポセイドーンは激怒し、アレースを神々の裁判にかけることを主張し、それを認められた〔。こうしてアレースの丘で世界初の裁判が開かれることになった〔。アレースは情状酌量の余地があるとして無罪となり、これ以降重大事件の裁判がアレースの丘で行われるようになった〔。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Ares 」があります。



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