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『アンの想い出の日々』(原題:''The Blythes Are Quoted'' )は、カナダの作家L・M・モンゴメリが2009年に発表した、『赤毛のアン』シリーズの第9作にあたる短編小説集。遺作。同著者の最晩年の作品であり、原題''The Blythes Are Quoted'' は直訳すると、「ブライス一家が噂されている」または「ブライス一家が引き合いに出される」〔村岡美枝訳による。〕という意味である。 == 概要 == L・M・モンゴメリが1942年4月24日の死の直前に書き上げたため、同著者の最後の小説である。アン・シリーズとしては最終作であるが、発表された順番としては1939年刊行の『炉辺荘のアン』以来約70年振りの新作である。これまでの同シリーズとは違い、15作の短編小説と41篇の詩と詩を巡る家族の会話の12の場面からなっており、また、本作では唯一の2部構成からなる(後述)。なお、この作品で初めて第二次世界大戦までの時代背景が描かれており、また、アン・ギルバート夫妻の孫が最初で最後に登場する。棘がたくさんあり複雑でわかりにくい内容であるが、モンゴメリの優れた筆力で隅々に魅力を感じることが出来る作品となっている。 モンゴメリの故郷であるカナダでは1970年代に内容を端折った形での短編集として出版された後、2009年に完全版が出版された。 日本では、2008年に、『赤毛のアン』シリーズの村岡花子訳の補訳作業を行っていた花子の孫〔花子は美枝の母・みどりの伯母(養母)であるため、実際は美枝の大伯母(美枝は花子の大姪)に当たる。〕の翻訳家・村岡美枝の元に、カナダで出版前のゲラが持ち込まれた〔。村岡美枝がそのまま翻訳することになり、2012年11月に日本語訳が本作のタイトルで刊行された〔カナダ国外での出版は、ポーランド(2011年刊行)に続き第2番目である。〕。 L・M・モンゴメリの孫であるケイト・マクドナルド・バトラーは、日本の読者に向けてメッセージを述べている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アンの想い出の日々」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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