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アンボイナ虐殺 : ウィキペディア日本語版
アンボイナ事件[―じけん]

アンボイナ事件(―じけん)とは、1623年モルッカ諸島アンボイナ島(アンボン島)にあるイギリス商館をオランダが襲い、商館員を全員殺害した事件である。別名はアンボン事件。これによりイギリスの香辛料貿易は頓挫し、オランダが同島の権益を独占した。イギリスは東南アジアから撤退し、インドへ矛先を向けることとなった。
英語表記の「Amboyna massacre」は「アンボイナの虐殺」を意味する。
== 背景 ==
アンボイナ島(Amboyna Island、アンボン島Ambon Islandとも)は、インドネシアモルッカ諸島南方のセラム島の南西に位置する小島で、クローブなどの香料を産することで知られる。ヨーロッパで珍重されたこの香料を求めて、同島への進出を図る国が相次いだ。
1512年ポルトガル人アントニオ・ダブリウが進出して以来、アンボイナ島の香料はポルトガルが独占した。しかし、1599年にオランダ人ファン・ワールワイクがポルトガル勢を駆逐し、1605年2月、ニュー・ヴィクトリア砦を構築して支配権を確立した。これに対し、イギリスも1615年に進出して香料貿易を行い、激しく競争した。
事態を収拾するため、英蘭両国の政府は1619年に協定を締結し、
* 香料貿易は今後両国が共同で行い、利益の分配に際してはオランダの既得権益を尊重し、3分の2をオランダが、残り3分の1をイギリスが得ること
* これまで両国が占領した地域の領有権は現状のまま留め置くが、今後征服した土地は両国で折半すること
などを相互に確認した。しかしオランダの現地当局はこれを無視して取引を行い、激怒したイギリス人はバタヴィアでオランダ人を駆逐。両者の確執は一向に収まる気配がなかった。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「アンボイナ事件」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Amboyna massacre 」があります。



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