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アンリ・モンタン・ベルトン : ウィキペディア日本語版
アンリ・モンタン・ベルトン

アンリ・モンタン・ベルトンHenri Montan Berton 1767年9月17日 - 1844年4月22日)はフランスヴァイオリニスト作曲家教師
== 生涯 ==
アンリはピエール・モンタン・ベルトンの息子として〔Charlton 2001.〕〔"Henri-Montan Berton" in Sadie 1992, vol. 1, pp. 453–455.〕、パリに生まれた。音楽教育を施された彼の成長は目覚しく、1782年には15歳でヴァイオリニストとしてパリでオペラの舞台に登場している。ベルトンはまず〔1734年生まれ、フランスの指揮者、作曲家。パリ・オペラ座で長く指揮者を務めた。〕に、次にアントニオ・サッキーニ〔訳注:1730年生まれ、イタリアのオペラ作曲家。オペラ・セリアの指導的な作曲家だった。〕に教えを受けた。特にサッキーニの影響により、ベルトンはオペラの分野に傾倒していく。
こうしてベルトンはオペラ作曲家として記憶されることになった。彼の作品の多くはオペラ=コミック座で初演されている。フランス革命で吹き荒れた反聖職権主義の波に乗り、彼は1790年8月23日、「''Les rigueurs du cloître''」で最初の本当の成功を収めた。「この作品では若い尼僧が堕落したシスターの手で墓に葬られそうになるところを助けられる〔。」この作品が最初の救済のオペラ〔訳注:18世紀終盤から19世紀にドイツやフランスで流行したオペラのジャンルで、高潔な魂を持つ主人公が危機を逃れて幸せな結末を迎えるという、勧善懲悪型の内容のオペラ。(Rescue opera)〕であるとされる〔Smith 1970, p. 182.〕〔The Music Review, 1981 〕。その後、より注目を集めた「''Montano et Stéphanie''」(1799年4月15日)、「''Le délire''」(1799年12月7日)、「''La Romance''」(1804年1月26日)などを発表する。彼が初期に最も成功したのは「''Aline, reine de Golconde''」(1803年9月3日)であり、この作品は国内外で上演された。後年、彼は悲劇にも取り組み、1823年6月11日にを本拠地としていたパリ・オペラ座で初演された「''Virginie''」は、合計で39回上演された。彼が最も成功したのは「''Les deux mousqetaires''」であり、1824年12月22日にフェドー劇場〔訳注:1789年設立、パリの劇場会社。後のルイ18世パトロンであったため、Théâtre de Monsieurと呼ばれた。(Théâtre Feydeau )〕のオペラ=コミック座で初演されたこの作品は毎年公演を重ね、合計では117回の上演を果たした〔。
ベルトンは1807年から1810年までオデオン座音楽監督、1810年から1815年まではオペラ座で合唱指導者を務めた。彼は1817年10月18日エティエンヌ=ニコラ・メユールの死後、その跡を継いで1818年1月1日からパリ音楽院のメユールの作曲の講座を受け持った。その後、1844年に没するまでその職にとどまった〔。
この家系の流れを汲み、彼の息子のアンリ・フランソワ・ベントン(Henri François Berton 1784年5月3日パリ-1832年7月19日パリ)も作曲家となり〔"Henri Berton" in Sadie 1992, vol. 1, p. 455.〕、その作品のいくつかはオペラ=コミック座で上演された〔Wild and Charlton 2005, p. 487.〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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